人間が120歳を超えて生きられるようになった世界で、『人間もどき症候群』という病が出現していた。光莉はこの病の一種で、自身の体が徐々に宝石になっていってしまう『宝石化病』に罹ってしまう。
寿命があと3年の中で、彼女は何を手にするのだろうか。

『宝石化病』は考えただけでも、宝石という綺麗な見た目以上に恐ろしい病だと思います。もしかすると一番綺麗な終わり方かもしれませんが、明確に価値のある物体に自分の体が置き換わっていく感覚は相当恐ろしいものだと思います。
そんなSF的な要素と、その上で一層輝く恋愛の要素が導き出すのが、大変味のある物語の結末です。

軽快な読み心地に身を任せて。
是非、楽しんでみてください。

素晴らしい作品をありがとうございました。