昭和40年 あの時の後悔を糧に

第17話 松殿神宮の信者から借入をする

#### 信者会議の招集

響は松殿神宮の発展資金を確保するため、信者代表を集めて緊急会議を開催することにした。

### 信者会議の招集と借入の成功

響が信者代表との会議室に入ると、部屋は静かな緊張感で満たされていた。信者たちの視線が一斉に彼に向けられる中、彼は一瞬深呼吸をし、心を落ち着かせた。これから話す内容が松殿神宮の未来にとってどれほど重要かを痛感し、自然と背筋が伸びる。

「皆さん、ご集合いただき感謝します。」響は礼儀正しく頭を下げ、敬意を込めて言葉を続けた。「本日は神宮の将来を左右する重要な話を持ちかけています。皆さんの支援を借りて、神宮を次の段階へと導きたいと思います。」

響の声には熱意と信念が込められており、その言葉は一つ一つが重く、会議室にいる全員の心に響いた。彼はプロジェクターを使ってスライドを映し出し、具体的な計画を詳細に説明し始めた。

「松殿神宮の未来のために、どうしても資金が必要です。この借入契約が成立すれば、私たちはさらに大きな目標を達成できるでしょう。」響の目は輝き、声には力強さがあった。「この資金を活用することで、新しい信者獲得のための活動や、地域社会への貢献を一層強化することが可能となります。」

信者たちはしばし沈黙し、互いに顔を見合わせた。その中から一人、長老のような風格を持つ信者が口を開いた。「松殿様のビジョンを信じます。私たちも協力しましょう。」彼の言葉がまるで合図のように、他の信者たちからも次々と賛同の声が上がった。

「賛成です。」

「松殿様を信じています。」

「共に未来を築きましょう。」

部屋中が一致団結した瞬間を感じ、響は内心の喜びを隠せなかった。彼の計画が受け入れられ、信者たちの信頼と支援を得ることができたのだ。

「皆さんのご理解とご支援に感謝します。」響は深くお辞儀をし、感謝の意を伝えた。「これから共に、松殿神宮の未来を切り開いていきましょう。」

これにより、借入契約が正式に成立し、松殿神宮は新たな資金を確保することができた。会議の後、響は一人静かに会議室を出て、廊下を歩きながら新たな決意を胸に秘めた。この成功は彼にとっての大きな一歩であり、未来への希望の光となった。

#### 現状の説明と提案

会議が始まると、響は松殿神宮の現在の状況と将来の計画を詳しく説明し始めた。信者たちは真剣な表情で耳を傾けていた。

「松殿神宮は、地域との結びつきを強め、信者の皆さんにとってさらに心の拠り所となるため、新しいプロジェクトを計画しています。具体的には、新しい拝殿の建設、地域イベントの開催、そして信者同士が交流できる場の整備です。これらの計画を実現するには、多額の資金が必要です。」響は一息ついてから続けた。「ついては、皆さんからのご支援を借入という形でお願いしたいと思います。具体的には、無利子での借入をお願いし、一定期間後には必ず返済いたします。」

#### 信者の反応

信者たちは一斉にざわめき始めた。借入の提案は予想外だったが、響の熱意と誠実な態度に心を動かされる者も多かった。

「具体的には、どのような形で支援すればよいのでしょうか？」信者代表の一人が慎重に質問した。

響は深呼吸をして答えた。「我々は、信者の皆さんからの無利子の借入をお願いしたいと考えています。一定期間後には必ず返済いたしますし、その間は神宮の発展に役立てることをお約束します。」

#### 借入の条件

響は、信者からの借入の具体的な条件について説明を始めた。

「借入金は1口100万円からお願いしたいと思います。借入期間は5年間とし、無利子でのご協力をお願いしたいです。」響は慎重に言葉を選びながら説明した。「もちろん、借入金は必ず返済いたしますし、神宮の財政状況についても定期的にご報告いたします。」

#### 信者の決断

信者たちはしばらくの間、互いに意見を交換し合った。その後、信者代表が立ち上がり、響に向き直って意見を述べた。

「響様、私たちはあなたのリーダーシップと神宮の未来を信じています。今回の提案に賛同し、私たちも協力させていただきます。」信者代表は毅然とした態度で答えた。

#### 契約の締結

信者たちの賛同を得た後、響は借入契約の手続きを進めることにした。法務部と連携し、信者一人一人と正式な契約書を作成した。

「皆さん、ありがとうございます。これで松殿神宮はさらに発展し、皆さんと共に未来を築いていけます。」響は感謝の気持ちを込めて言った。

### 新たなスタート

借入が成功し、松殿神宮は新たなプロジェクトに着手することができた。信者たちの支援を受け、響はますます熱意を持って神宮の運営に取り組んでいった。

「皆さんの信頼に応えるために、全力を尽くします。共に松殿神宮の未来を築いていきましょう。」響は信者たちに向かって力強く宣言した。

こうして、松殿神宮は信者たちの支援を受けて新たな一歩を踏み出し、さらに強固な信仰と絆を築いていった。