第33話『蒼炎ノ悪魔』

 


『アイシテル、アイシテル、アイシテル、アイシテル、アイシテル、アナタノ、スベテヲ、アイシテル、アシノツマサキカラ、アタマノテッペッンマデ、アイシテル――』


 俺への強すぎる愛情がどこからともなくきだし、洪水こうずいのように流れていく。


 これがサラの愛か!


『俺も愛してる!』


 俺は心の中で叫ぶ。


 身も心も焼き付けるほどの熱さだ!! 尋常じんじょうじゃない!!


『アイシテル、アイシテル、アイシテル、アイシテル、アイシテル、アナタノ、スベテヲ、アイシテル、アシノツマサキカラ、アタマノテッペッンマデ、アイシテル――』


 そして、黒くあお目映まばゆいい光から、サラのかくを見つけた。


『俺も愛している!! ずっと、昔からサラの事を!!』


 届いてくれ!! 俺の気持ちを!!


 俺は力のかぎり手を伸ばす。


『アイシテル、アイシテル、アイシテル、アイシテル、アイシテル、アナタノ、スベテヲ、アイシテル、アシノツマサキカラ、アタマノテッペッンマデ、アイシテル――』


 俺はサラの核をつかむ。


 クソッ!! 熱すぎる!!


 手が黒焦くろこげになっているが、える。


『お前を解放する!! 出てこい!! サラ!!』


 俺のありったけの魔力をサラの核に注ぐ。


『サラ!! 愛してる!!』


『アイシテル、アイシテル、アイシテル、アイシテル、アイシテル、アナタノ、スベテヲ、アイシテル、アシノツマサキカラ、アタマノテッペッンマデ、アイシテル――――愛してるわ、空音』

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