魔法師の国〜小さなぼっちゃんと可愛いメイドちゃん〜

ぼっちゃんとカップ麺

　カップ麺は小さなぼっちゃんでも作れる簡単な料理なんです。

　まずケトルでお湯を沸かします。

　次にカップ麺の蓋を開け、お湯を注ぎます。あとは３分待つだけです。

　その間ぼっちゃんはゲーム機で遊びます。横スクロールのやつです。ただ敵のボスが思ったより手強かったんですよね。

　気づけば10分も経ってました。カップ麺はすっかりのぼせてしまいました。ぼっちゃんが途方にくれていると大好きな夏海ちゃんが来てくれました。

「ぼっちゃんひとりでやったの？　えらいね」

　夏海ちゃんはぼっちゃんの頭を撫でてあげました。でも気づいたんです。

「あ、でも伸びちゃってる」

「はぁい」

　ぼっちゃんは困ったように答えました。

「しょうがない。みんなで食べましょう」

　夏海ちゃんは他のメイドちゃんたちを呼びました。林檎ちゃん、モモちゃん、ひまわりちゃん、緑ちゃん、青ちゃん、みんな集まりました。

「あ、カップ麺だ」

　とひまわりちゃん。

「どうしましたの？」

　と林檎ちゃん。

「ぼっちゃんカップ麺作るの失敗しちゃったの」

　夏海ちゃんは説明しました。

「どうやったら失敗するの？」

　ひまわりちゃんは首を傾げました。

（これが原因か）

　名探偵モモちゃんはゲーム機の画面を眺めました。

「ゲームばかりしてるからこういうことになるんです。今回の失敗から言えることは、カップ麺を作るときは、ちゃんと時計で時間を計るべきだということです」

　緑ちゃんは教訓を見出してる間に、青ちゃんは人数分のお皿を運んで来ました。

「助かりますわ、青ちゃま」

　その後麺をより分け、みんなでおいしくいただきました。