第6話   番外編 糸 

きれる糸 消える糸


えにしが無くなる 音のなる


かつて作りた そのえにし


大事な糸とわからずに


キリて この世とえんを切る


自分で切っておきながら


何故助けぬかと のたまいて


神なんぞあるかと 嘆く人


愚かさ越えて 声も出ぬ


家族 一族 らちもなく


集団 企業 ことごとく


えんを切りたものどもは 


この世の外に うせにける


今一度 あのえにし求めては


歩むヒトの いさむあし 


喜びの場所に辿り着き


コガネのえにし 結びたる


うまれ糸 ふとる糸 


えにしがひかりて まる音


きれることなき とわの糸


もう二度と切れぬ その糸に


ヒトの喜び うまれたる





縁が切れたからと言って

もう一度結べないわけじゃないみたいです

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る