第53話VS木野山2
ー宝樹院製薬社長室ー
シュュュュュッ!バチン!バチン!シュュュュュッ!
あれから植田も木野山も無言になりながら植田は植物を生やし木野山は攻撃を防いでいた。
「チッ!いつまで植物に頼りきるつもりだぁ?」
「貴方を倒しきるまでですよ?人食い草!」
一瞬植田と距離を置いた木野山だったがそのままタイミングに植田は牙をはやした花を出した。その花は木野山を食べようと襲いかかったが木野山は
「だから効かねぇって言ってんだろ!」
と人食い草を一蹴した。
「他には何だすんだよ?あぁ?」
「…そうですね。…では、光花。」
そう言いながら植田は花を咲かせると同時に目をつぶった。次の瞬間。
ピカッッ!!!!
と花からスゴい光が放たれた。
「ガァァァァ!クソが!」
植田が花を出した瞬間に植田に飛びかかった木野山は光花から放たれた光を近くから直視してしまったため目がつぶされてしまった。
「やっと動きを止められましたね。では…捕縛根!」
植田は目がつぶされて動けない木野山に近付き身体に種をぶつけると種から根っこが生えてきて木野山を拘束した。
「くそ!離しやがれ!」
「やっと拘束出来ましたね。月兎さんできてもらって大丈夫ですよ。」
「無事に終わって良かったです。」
植田にもう大丈夫と言われたので毒壁を解いた月兎は破月から木野山は強いと言われたのでとある仕掛けをしていたが無駄になったので仕掛けを解こうとしたその時、
「こんなのでおれが止められるわけないだろ!!!」
と木野山がいうと更に深く息を吸い込むと更に身体が大きく膨れ鼻から血が噴き出してきた。
「!不味いです。拘束が解けます!」
と植田が言った瞬間、木野山は根っこを引きちぎり植田に飛びかかった。
「月兎さん!社長を連れて逃げてください!」
そういいながら一時結界草を開けようとした植田だったが、
「ふん!」
「な!?」
木野山は一瞬で先ほどまで木野山を苦しめていた切り花と守り木をなぎ払い植田に肉薄した。
「クッ!」
「フハハハ。どうした!さっきまでの勢いが無いぞ!」
木野山が振るう拳を受け流している植田だが徐々に押されていき遂に、
「グハッ!」
植田を捉えた。
「ゴホゴホ。」
「植田さん!」
「やっと捉えたぞ。手間とらせやがって。死ね!」
吹き飛ばされ血を吐く植田に木野山が止めを刺そうとした瞬間、
「毒壁!」
ドゴン!
月兎が植田と木野山の間に毒壁を出したため木野山は植田に止めをさせなかった。
「あ?なんだ?植田を殺してからお前を殺そうと思ってたが先に殺されたいのか?」
そういうと狙いを植田から月兎に変えた木野山。
「オラ!オラ!オラ!」
「毒壁!毒壁!毒壁!」
月兎は近寄らせない様に毒壁を出すがその度に木野山は壁を壊し少しずつ近付いてきた。
「どうするんだ?このままじゃやられるぞ?」
そういうと今度は一気に月兎に近付いた木野山だったがいきなり、
「グフッ!」
と言いながら血を吐き膝を着いた。
「ん…そろそろ俺の身体も限界のようだな。」
そう言った木野山はふらつきながらも立ち上がりまた月兎に近付いてきた。
「ゴホゴホ。月兎さん逃げてください!」
「いや、大丈夫です。うまく行けば倒せますから。」
「ほぅ?偉そうにいうじゃないか。お前俺を止められてないじゃないか。」
そういいながらも少しずつ動きが鈍くなっていく木野山。
「…おかしいな。いきなりここまで動けなくなることはないはずなんだがな。」
「さてな。だがここからはこっちのターンだな。」
そうして、
「いくぞ。毒霧!」
「!くそ前が見えん!」
まず毒霧で木野山の視界を無くした月兎は急いで植田の元にいった。
「植田さん。これを。」
「?これはなんですか?」
「これは僕の術を使った薬です。こっちが鎮痛剤でこっちは止血剤です。術を使った薬なんで内蔵の出血にも効果があります。」
「ありがとうございます。すぐ復帰しますね。」
「いや、自分も罠を仕掛けてるのでゆっくり回復してから来てください。」
「分かりました。」
そうしてまた木野山に向かっていくのだった。
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