第五話入口を探したけど見つけられないからって誰かが煽ってきたからシャミアとは一時的に休戦することにしたよ

第五話入口を探したけど見つけられないからって誰かが煽ってきたからシャミアとは一時的に休戦することにしたよ


 私とシャミアが迷宮神殿アドラスフィアの入り口をどっちが早く見つけられるかを勝負することになった。

 まず私が探した場所はこの神殿の後ろ側だ。

「なぁにか、ないかなぁ……っと……?なんだこれ、何かのスイッチかな? これならシャミアに勝てるかも……でも、もし押してなにかあったら……でも危険だったら……あぁぁ、スイッチを押そうか、押さまいか……って指が勝手にぃぃ」

 ポチッ

 すると扉がゴゴーと開いた。

 ……勝った……と思ったらすぐに扉は閉まり扉から知らない女の声が頭の中に直接語りかけてきた……しかも腹立つ言い方で

「ざ〜んね〜んでした〜、ねえ期待した? したでしょ……ヒントあげよっか? ヒントはね……教えてあげませ〜ん!! 頑張ってみつけてねぇ入口」

 ムカつくそもそもこいつ誰なの?

 この迷宮神殿アルドスフィアにこんな腹立つ奴がいるなんて報告冒険者課にされてなかったけど……もしかして最近居座ったやつか?

 それにしては詳しそうな口ぶりな気がするけど

 その時シャミアの声が聞こえてきた

「ねえねえルカこれって入口だよね!!……私の勝ちだよな、ふふん!!」

 と……まさか……本当に見つけた!? 私がそう考えた瞬間シャミアの顔がムカついたようになった。

 そして私は察した……ああ、あの声が聞こえたのかと。

 エルーカはというと……私の真横に来ている……追いついてきたんだよね。

 まあそれはいいんだけど……入口が見つからない!!

 んん、なんでだろ?

 ……もういっそのこと普通じゃない場所探してみようか……例えば地面の中とか?

 扉を探して見つからないんだからいつもと見方を変えて見つかることだってあるだろうし

「……ねえシャミア、この勝負一旦休戦でもいい?」

 もう入口を見つけるためなら勝負とかどうでもよくはないけど……それをして入口が見つからず入れませんでしたじゃ話にならない

「……ルカの負けってことになるならいいぞ!!」

 するとジーノが

「このままだと私たち入れないままですよ……シャミア……依頼失敗になりますけど、いいんですか?」

 するとシャミアが焦った顔をして

「それはダメだな!! さすがに依頼失敗になったら私も依頼してくれた人も困る。というか一番困るは依頼してくれた人だから……困らせるわけにはいかないから…………分かったよルカ休戦を受け入れるよ……それじゃあ帰ってから勝負な!!」

 まあ休戦を受け入れてくれただけ感謝…………だよね、でも帰ってから勝負はめんどくさいなぁ、でも休戦だからなぁ……んんでもな……まあいっか

 地面の中を探すならこの魔法がいいよね

『理の眼(ヴェリタスロウール)』

 これがあればどんなものも透かしてから見えたりする……この魔法の欠点……というかめんどくさい部分は、全ての理(ことわり)を知りたくてたまらなくなる。

 でもそれが案外役に立つことが多いけど困ることもあるから、少しいやなんだよね。

 掘るのはシャミアとエルーカに任せればいいよね。

 ジーノの応援には私たちの身体能力を一時的に向上させる力があるから、応援を任せるとしよう。

 そして私たちは地面の中を探すことになったよ

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