寝すぎたオッサン、無双する〜親友カップルをかばって昏睡から20年、目覚めたら俺のハズレスキル〈睡眠〉が万能究極化してて最強でした。超人気配信冒険者の親友の娘姉妹が、おじサマと慕って離してくれません〜
寝すぎ33 スポンサーと、一つの手応え。――いよいよ、次は……!
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「申し遅れました! ネルトさま! パフィールさま! スピーリアさま! 私は、セヴァンス・シャールと申します! 以後お見知りおきを!」
そう言って、ビシッと背を伸ばすとロマンスグレーの執事セヴァンスは、深々と頭を下げた。
さりげなく、名前を呼ぶ順番がSーVIP会員の姉妹をさしおいてネルトが一番になっているあたり、その本気度というか入れこみようが
―― なんだろう? なんとなくしっくりくるような、なぜかちょっと惜しいような気がする名前だな?
ま、いいか。にしても。
「ああ。まあ、よろしく。セヴァンスさん。けど、俺のスポンサーになるって、どう見てもあんたにそんな権限あるようには見えねえんだけど?」
そこでセヴァンスは、コホンと一つせき払いをしてみせる。
「確かにいまの私は、ネルトさまのおっしゃるとおり、半分趣味のような自分で望んで来た閑職です……!」
――あ。自分で閑職って言っちゃうんだ。ていうか自分で望んできたんだ。と、目配せしたネルトとパフィールは同時に思った。
意外にもスピーリアは、うんうんとわりと真剣に聞いている。
「しかし! いままで長年築きあげてきた
――あ。元幹部だったんだ。しかもなんか、野心めっちゃメラメラと再燃してない? と思いつつも、ならまんざらない話でもないのか? とそう結論づけたネルトは、そろそろ話を切り上げることにした。
「わかった。セヴァンスさん。あんたの話、信じるよ。とりあえず本決まりになったら、俺のスマホに連絡してくれ」
「はい! ネルトさま! 必ずや、吉報をお約束いたします!」
ガッチリと握手など交わしつつ、そのあとは自在創造甲の無償譲渡、ネルトの右手のひら(正確には、その少し外側の生体魔力の膜)に
最後は、来たとき以上に深々と頭を下げるセヴァンスに見送られ、ネルトたちは店をあとにした。
――そのあとは、ほぼいつもと同じ。送迎のリムジンでは、ネルトが姉妹にあ〜ん、され。夕食では、またも〈天下一三郎〉のギガントマックスと相対してはスピーリアのつぶらな瞳と期待に応え、姉妹との混浴露天風呂では、スキル全開でなんとか今日も和気藹々を保ちつつ。
「よし……! これだ……! この形態変形なら……!」
その合間に自在創造甲の形態変形を試し、そのうちの一つの結果にネルトは確かな手応えを得る。
そして、一日の終わり。自室のベッドに腰かけながら、ネルトはこぶしを握り、気合いを入れていた。
――いよいよ次は、
静かにそう闘志を燃やすと、ネルトは明日に備えて眠りについた。
――まだネルトは知らない。明日に待ち受けるいくつもの波乱と、その先に拓かれる自らの運命を。
***
第3編「ネルト配信冒険者デビュー準備 編」
ついに専用武器を手に入れ、これにて了です! ここまでお付き合いいだだき、ありがとうございます!
ここまで楽しんでいただけた方、フォロー、★★★評価、いいね、等の応援ならびに感想いただけると、たいへんうれしいです! 正直、このために書いてます! 励みになります!
特に一日一評価がランキングに載る条件みたいなので、本当にありがたいです!
すでにいただいた方、ありがとうございます!
次回より、再登場のあのふたり、名前だけ出ていたあのキャラ、そして新キャラ登場の「人類の最前線 編」を数話。
そして、いよいよネルト配信冒険者デビュー編へと入ります!
これからもよろしくお願いします!
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