二十三日目

「愛月さん、少しお時間いいですか?」

笑った。

業務連絡かよ。

高田くんから連絡が来た。

すぐ返したら、肉食系女子って捉えられるかな。

暇な人っていうのも、魅力ないだろうし。

でも。

私だったら、早い方がいいな。

でも、男女の会話の場合は別なのかな。

でも、私は高田くんになら。

どんなに早くてもいいな。

でも、それは私が高田くんへの恋愛感情があるからかもしれない。

いや、でも私は。

戸田さんだとしても、早く返してくれたらありがたいな。

というか、この連絡。

距離感、離しすぎじゃないかな。

ちょっと、寂しい。

まあ、でも怖い人に連絡するってなるとこうなるのか。

というか、そもそも。

オーラが怖いって、なんだろう。

確かに、私。

目つきとか、話し方とか。

可愛い方じゃないけどさ。

高田くん、あなたが思っているよりかは可愛い人間だよ。

私。

というか、結局。

連絡、どうしよう。

「お忙しいようなので、また都合がつく時に話しましょう。」

あ。

また、か。

優柔不断な私への呆れと、また高田くんと話せる喜び。

混ざりあって、歪な色になった。

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