第25話 余計な同情心

 現段階でのこのサーバーでのことを話そう。

 現在このサーバーはあるギャングチーム一強の状況になっていた。もちろん、他にギャングチームがないわけではない。しかしほとんどがもはや活動しておらず、現在目立った活動をしてるのがそのギャングと玲菜のチームのみだったのだ。そしてその一強のギャングに警察はギャング達があまりにも強すぎて手に負えない状況になっていたのだ。

 そんななか、ある一人の男が警察に入ろうとしていた。


「今日から僕たちの警察署に勤めることになった神無月ロウガ君だ、彼はアークレジェンズの大会で非常に素晴らしい結果を残していて犯罪者撲滅の活動をしている我々にとってもいい仲間になれるはずだ」


 そんなこんなで始まった神無月ロウガの警察官生活。

 今は彼の紹介を兼ねての朝礼が始まっていた。毎日大体六時ぐらいになればテラーが警察署に現れて集合をかけており、現在の状況などを把握したりしているのだ。


「奏多警部、ロウガ君に警官としての心構えや見回りについて教えてやってくれ」


「は、はい……!」


 ロウガは少し意外に思っていた。

 奏多はこういうゲームに参加はしないと考えていたからだ。後にロウガは奏多に聞いたところこのゲームのサーバーに入ったのは一週間前ぐらいからで最初から警察側について犯罪者の取り締まりをしていたのだ。その話を聞いたとき、ロウガは奏多のことを関心していた。ただFPSの大会やFPSに出るだけではなく、こういう交流の場に出て自分のことを広く知らせようと考えがあってのことだろうと推測していたからだ。


「まさか奏多に教えてもらうことになるなんてな」


「俺も驚いたよ、ロウガ。仲間とはいえ手を抜く気はないよ?それそこそスクワット千回とか腕立て千回とか平気で俺は言うからね。それとも山に籠ってブートキャンプでも開く?」


「本格的過ぎるだろ、というかブートキャンプだと軍隊じゃないか……?」


 過酷すぎるトレーニングメニューの内容にロウガは笑うしかなかった。ロウガは運動をしてこなかった訳ではないが、そこまで本格的な内容を毎日やっていたら体が持たないかもしれない。と笑っていたのだ。





「ロウガ、この先を右に曲がったところに暴走車輛を取り締まりに行くよ」


「ああ、分かった……!」


 こうしてロウガの初仕事が始まろうとしていた。

 最初の仕事の相手は散々警察署内でも手を焼かれている走り屋集団の一人であり、最強ギャング集団の人間でもあった。暗黙の了解で本来スピード違反は見過ごす場合もあるのだが今回の件というよりこの暴走車の持ち主は警察を挑発する公務執行妨害、一般人RPの配信者たちを轢き殺したりなどとかなりの悪な行動をしていたのだ。


「あれか……」


 そうこうしているうちに危険車輛へと辿り着いたロウガ。

 警察だと気づいた車は走り始め、中指を突き立てながらも警察を挑発していたのだ。


「結構やるな……」


 ロウガはこのときあることを考えていた。

 この追跡思ったより長引くかもしれないと……。そして初めての仕事にしてはかなり大きな仕事を任せられたのかもしれないと……。


「やるしかねえか」


 気を引き締めながらもロウガは追跡を続ける。

 何度か他の警察車両が来たりして援護してくれたが犯人は全く寄せ付けようとせず振り切ろうとしてくるのだ。


「ロウガ、路地に入った……!これなら……!」


「いや……多分だけど」


 追いつけるのは不可能だ、そう考えていたロウガ。

 曲がり角が多い路地でこそはあったが犯人は完璧な運転を見せていたのだ。手慣れているとはいえこれはかなりこのゲームをやり込んできたに違いないだろう。そう確信したロウガは奏多にある言葉を笑顔で投げかけるのであった。


「奏多、後何時間は追いかけられそうだ?俺は後48時間ぐらいなら余裕で追いかけられるぞ」


「いや、俺学校あるから流石にそこまでは無理なんだけど……」


 思わず素になってしまう奏多。

 その言葉に苦笑いでロウガは返しながらも奏多は犯罪者に向けて拡声器を使うようにしてこう告げる。


「おいゴラァ!!こちらは新人のロウガ君じゃ!!彼はこれからお前のことを48時間追いかけ続けるぞって言ってるぞ!!俺はそんな長い間運転する気なんてないけど!!でも新米警官なのに此処まで言うの偉いよなぁ!?お前が一睡もできずに眠れない二日間にしてやろうか!!!バーテンダー舐めんじゃねえぞ!!」


 言わなくてもいいことまで言ってないかと思うロウガであったが、ロウガも機材を使って拡声器のような声を出し始める。


「あーこちら奏多警部からご紹介預かった神無月ロウガ巡査だ。これ以上抵抗を続けるようなら発砲する。繰り返す、発砲する。大事な大事な車に傷が出来てもいいというのなら今すぐ車を止めて降りて来てくれ」


 若干物腰柔らかい新人警官の神無月ロウガがそこには存在していた。

 それを隣で聞いていた奏多は「ロウガらしい」と頬を緩ませていた。


「ぁん!?車止めろ言われて誰が車止めるかボケェ!!今まで私のことを捕まえられなかったポリ公がなんぼのもんじゃい!!ほら捕まえられるもんなら捕まえてみろよ!!」


 ロウガは笑いを堪えるのに必死だった。

 と言うのも自分が追いかけている相手は城崎ハク。つまり、自分の事務所の先輩だからなのだ。


「車止まる様子がなさそうだな、ロウガ発砲していいよ」


 ロウガは「了解」とだけ告げて曲がろうとしている車のタイヤを撃ち抜くのであった。

 曲がろうとしていた犯人は一瞬の出来事に何が起きたのか全く分かっておらず、運転していた奏多も「えっすごっ……」と思わず声を出してしまっていた。


「う、嘘だろ……」


 奏多が驚愕している間にも弾が再びタイヤに当たり、車は曲がり切れずそのまま建物の方へと激突してしまうのであった。ロウガは無線で車のタイヤを撃ち抜いた報告をすると他の警官たちが驚いるような声を上げつつも「ナイス」と言うのであった。


「流石だねロウガ……」


 小さな声で彼のことを賞賛していたのはテラーだった。

 彼がゲーム実況者の頃から知っていたテラーは彼のエイムがかなり的確な物だということを覚えていたのだ。それゆえ、彼だけは驚くことはなかった。





「放してよ!!ちょっとそこの警部さん!!後輩が私のお尻触りました!!貴方を器物損壊罪とわいせつ罪で訴えます!!」


 ロウガは城崎ハク先輩がこういうノリの人だというのは知っていた。

 偶々配信をみたときにやたらとネットミームを使ったりアニメの話や漫画の話をしているのを見ていたからこそ知っていたのだ。大会に誘ってくれたときは後輩思いの良い人だなと考えていたが、今ではこの通りほぼ初対面なのに扱いに手慣れている状況。


「触ってないですよ……とりあえずこれで終わりです、署内に来てもらいますね」


 犯人を拘束し色々な手続きを済ませたロウガは犯人のことをパトカーの中に入るよう言うのであった。今度はロウガが運転することになったのだが、そのときにロウガが話していた内容が少し後になって切り抜かれることになる。


「お巡りさん、私本当はこんなことやめたいんです。でも最初にこの街に来てスポーツカー貢い……買ってもらってレースをやったとき凄く楽しくて最初のうちはただ走り屋もどきみたいなことをしていたんですが、どうも刺激が足りなくてそれで警察とのカーチェイスを始めたんです」


「み、貢いでもらった……?あーいや聞き間違えだよな、まあスポーツカー買って乗り回して色々としたいのは分かりますけどちょっと高揚感高まっちゃうのも分かるんですけど。こういうことって結局誰かの迷惑になりますから、マジで止めておいたほうがいいですよ。あーでもどうしてもレースがしたいって言うなら自家用車買ったら俺と競争でもしますか?」


 犯人は途中まで説教されている気分になっていたが、いつか競争しようという話を出すと目を輝かせた後城崎が何かに後悔したのか謝罪を始めた。


「初絡みがこんな形になってごめんね後輩君」


「あーそこはまあ……本当に気にしないでください」


「こ、今度なんか奢るから……」


 ロウガはこのとき少し思っていたことがある。

 それはこの城崎ハク先輩という人が自分の知っている人間によく似ていると……。アニメが好きだったりミームに敏感だったりするところがよく似ていると。しかし、彼女が先輩だと言う話は流石に聞いたことがない為違うだろうと首を横に振って自分の中で否定していた。





「お手柄だったねロウガ」


 署内に戻って来て初の仕事を終えたロウガに話しかけてきたのはテラーだった。


「初の仕事キミなら出来るだろうと確信はしていたけど、まさか本当に成し遂げて見せるとは流石だね」


「俺はただ銃を乱射しただけですけどね」


「それでも今回の件はキミのお手柄だ。署内もキミのことを少し興味を持った人達も増えている頃だろう、これからも仲良くしてあげてくれ」


 こうしてロウガの警官としての初の仕事を終えた。

 最初の仕事ということもあり、少し緊張していたロウガは少しホッとしたように溜め息を吐いていた。




 しかし……。

 ある黒い影が迫っていることにロウガは気づいてはいなかった。



『なんでテラー様ってあんなカスロウガのこと気に入ってるっぽいの?』


『向こうはチャンネル登録、たかが六万五千でしょ?なんであんな子を持ち上げるのか意味分かんないよね』


『どうせあの弱小配信者ロウガだってテラーが人気だからいいところ見せようとしてるだけでしょ。そのうちボロ出して炎上するわよ』


 と言ったようにテラーがロウガのことを気に入ってるのが何故なのかと思う視聴者たちが増えて来ていたのだ。多少ではあるものの彼がゲーム実況者『坦々』だということを知っている者もいたが、かつてのように対等などと思ってる者は少なくなにより坦々の頃から続く前世の関係を知っている者が今はもう少なかったのだ。それもそうだろう、彼との関係は二年以上ほどなかったのだから。





 次の日、まだ配信を始める前であったがロウガはこの日急いでゲームを起動させてサーバーに入っていた。今日は少し早めに朝礼があるということで車で急いで向かおうとしていたのだが……。


「あの車……」


 特徴的な色をしている車が目に入り、ロウガはその車を一瞬見つめていた。





「與那……城……?與那城!?」


 ロウガはプレイヤーの名前が一瞬表示されて固まってしまうのであった。






「おい待て獅童……!!!」


 何故ずっとあの車がこちらを見ているのかこのときようやく理解できたのだ。それはあの車に乗っている人間が獅童レイ、つまり與那城静音だというのを本能が理解していたからだ。


「話を、話をさせてくれ獅童!!」


 ロウガはこのとき知らなかったが獅童はこのゲームをロウガよりも早くやっていたのだ。そしてあるギャング集団に参加していたのだが折り合いがつかず喧嘩することも多く今はもう抜けている状態ではあったもののリーダーの好意でいるという状況にはなっているのだ。

 そのことは知らなかったロウガにとって何故彼女が今此処にいるのか理解できてはいなかったがそれよりも大事なことがあった。


「獅童、お前の親は……!!」


 親の話をされた獅童はロウガに向けて銃を乱射し始める。弾が被弾したロウガは徐々に体力が削られていき、射殺されるのであった。



 が、それでは終わらなかった。

 獅童は死体撃ち、所謂死んだプレイヤーの死体を撃つ行為であり本来はバットマナーと言われている行為なのだ。マナーが悪い行為をされたロウガであったがそんなことは今は気にしている場合ではないと考え、復活する。


「獅童……何処で何をしていたのかなんて俺は聞かない。だけどこれだけは聞いてくれ、獅童……いや、與那城は愛されて「うるせえ!!!」」


 與那城は怒号のような声で樫川の声を遮る。

 その声は怒の感情剥き出しのまま発しているような声であった。





「アンタも……玲菜も……蓮司もムカつくんだよ……!!人の神経を逆撫でするようなその態度ムカつくんだよ、クソが……!!」





「落ち着け與那城、俺はまだ配信してない。何か俺に言いたいことがあるならちゃんと言ってみろ、俺は受け止めてやるから」


「知った風な口を利くなよ……!!どうせアンタも私のことなんて仲間だなんて思ってないんだろ!!」


 竜弥は静音を抑えようとするが怒りは収まることがなかった。

 今の静音は憎しみという感情を外に放出しているだけだったのだ。


「なにがあったんだ與那城?」


「私は……私は玲菜を……真波先輩のことを本当に友達だと思っていたんだ!なのにあいつは……!!私のことを裏切った……!だからその報復にあいつのチームの物資や武器を放棄したんだ!!」


 このとき竜弥は少しまずいと思っていた。

 それは先ほども言ったがこのサーバーではあるギャング集団があまりにも強すぎて玲菜のチームのおかげでRPが成り立っていることもあり、警察も仕事ができており視聴者達もなんとかイライラせずに済んでいたのだが物資や武器を放棄されたとなれば事態は変わり、今度こそこのゲームのバランスは崩れることになる。

 そうなると考えた竜弥は……あることを考えていた。


『皆たった今チームプリセンスプリシルからの情報が入った。何者かが盗みに入って物資や武器を盗んだみたいだ。ギャングと協力するのは不本意だが盗みを見過ごすことは出来ない。集まれそうな人達は至急、プリシルの拠点に集まって来てくれ』


 竜弥の無線にはある情報が入って来ていた。

 それは玲菜のギャング集団の物資や武器が何者かに奪われたと言う報告が入ったことだ。その報告を聞いたとき、竜弥は一瞬ドキッとしたが誰かまでは特定されてないのを聞いて安心していた。


「與那城、少しキツいことを言うがそれをして今後どうなるのかちゃんと考えたのか?怒りのままにしたいことをしてその結果がどうなるのか、ちゃんと考えたのか?一時の怒りに身を任せてその結果どうなるのかちゃんと考えたのか?」


 與那城は黙り込んでしまう。

 自分がたった今なにをしてきたのか理解したのかもしれない、そう考えていた竜弥はある決断をするのであった。







「與那城、逃げろ」


「なに言って……」


「聞こえなかったのか?俺が與那城の身代わりになる」


「だからその言ってる意味が分からないって言ってるんだよ!?私は竜弥になにが起きたのかも説明してないんだぞ!?」


 流石の與那城も今までの怒りを忘れて素に戻っていた。與那城の言っていることは至極真っ当だった。今回の件元はと言えば、やらかしたのは獅童の方だった。それなのにそのことについてロウガは身代わりになろうとしているのだ。その行動は誰がこの場にいても理解できなかっただろう。


「いいから行け、幸い俺はまだ配信を始めていない。誰かに気づかれる前に出来る限り遠くへ逃げろ」


「でも……竜弥……」


「いいから行け……!事態を終えたら俺は與那城に会いに行く。ちゃんとそんときは電話に出ろよ。何が起きたのか全部自白してもらうからな」


 與那城は悩んだ末に「ごめん、竜弥……!」と言って裏口から立ち去る。

 竜弥は呼吸を整えて声を出す。






「皆聞いてくれ、今回のプリシルの一件やったのは俺だ。そしてその物資も武器も大量に破棄した」


「な、なにを言っているんだロウガ!?」


 裏口から逃げた與那城を見ながら竜弥は警察の無線で報告すると奏多が驚きを隠せないでいた。

 このとき竜弥は考えていた。今回の一件どう考えても悪いのは與那城でしかない。だけど竜弥はそのことを怒ることが出来なかった。諭すことしか出来なかったのだ。きっとこの場に恵梨がいれば甘いと怒られていたのかもしれない、少し笑っていた。

 そしてこれから自分の身に降り注ぐ罪も理解していた。承知の上で與那城のことを庇ったのだ。分かっていたからこそ竜弥は與那城のことを庇い、彼はこう考えていたのだ。


「與那城は昔の俺に似ている……」


 前に一度、奏多に対してこんな言葉を思ったことがあると思い出していた。

 それは古い鏡を見せられている気分になった、と……。


 その気分はあのとき以上に今思っていたのだ。

 だからこそ竜弥は與那城のことを今まで怒ることが出来なくそしてそれに今気づいたのだ。そして、なにより彼が與那城静音に抱いたのは……。






 同情心だった。






「来たか……結構早かったな」


 竜弥が色々と考えている間に警察が四方からやって来たのかサイレンを鳴らす音が聞こえて来ていた。ロウガはそれを迎え撃つために正面玄関から現れて仲間だったはずの警官を一人ずつ打ち倒して行く……。

 しかし、駆け付けて来た奏多とテラーの凄腕の狙撃には勝てるはずもなく身柄を拘束される。


「ロウガ……嘘だよな。貴方があんなことを……」


 身柄を拘束されたロウガは抵抗はしなかったものの黙秘を貫き通していた。

 それは少しでも獅童が遠くに逃げられる時間稼ぎをする為であった。


「ロウガ……もう一度聞く、これは貴方がやったのか!?」


 奏多は言葉を詰まらせながらもロウガのことを問い詰めようとする。


「ああ……俺が全部やった」


「ロウガ……何かの嘘だ。キミがこんなことするわけがない。これはなにかの冗談なんだろ?誰かを庇っているならそうだと言ってくれ。どうなんだ?教えてくれ、ロウガ」


 テラーはロウガがこのことに関与しているとは全く考えていなかった。

 というより今回の件に関与というより誰かのことを庇っていると推測していたのだ。彼の友人としてそう思いたいという願いもあったのだろう。それ故か彼は視聴者から「どうして無名の奴を庇うような真似をしているの?」と疑問を投げかけられている場面もあったのだ。


「俺がやった、俺が全部やった。それだけだ」


 弁明を期待していた二人。

 ロウガの口から出たのは自分がやったという自白のみだった。そして、荒れているコメント欄を見ながらテラーはこのあとをどうするべきか、考えていた。考えていたがコメント欄が今までと勢いが違い過ぎてていて落ち着けようにも全く鎮火できるような状態ではなかったのだ。





「そんな訳ない……ロウガが……竜弥さんがこんなことするわけないだろ……」


 机を思いっきり叩く音が聞こえてくる。

 その音で全ての怒りを解放しきったのか、誰にも聞こえない小声で静かにその言葉を言う。





 ただ一人……。

 ただ一人この場にいる青空奏多……本条恭平だけが樫川竜弥がこのようなことをするわけがないと本気で信じていた。


「絶対に何かの間違いだ、でも……どうやってどうやってそれを暴けばいいんだ」


 奏多のコメント欄の場合彼と奏多の関係を知っているものしかほぼいなかった為、「彼がこんなことする訳がない」と擁護する人も多かったものの、野次馬してくる視聴者も多かった為、自分が苛立って「ロウガがこんなことする訳がない」とキレる前に冷静になって配信を終わらせた後、ある人へと……。


 電話するのであった……。




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