第49話【アリウス覚醒】

ーアリウス視点ー

私は今、軍人と対峙している。この軍人からは前回会ったヤツとは比にならない気配を感じるんだ。ちなみにムニは悪魔と対峙している。少し心配だから早く終わらせたいんだ。

アリウス「時間が無いんだ。早く終わらせるぞ」

私がそう声をかけると軍人はゆっくり歩いてきてこう言ってきた。

軍人「私はこの班の長を務めている、東海りくだ。お前たちを抹殺する命令が下っているからな。すぐに終わらせてやる」

エネルギーランクSSS+...通常時で奴はここまでの力を出している。一方私はA+。勝てるような気が全くしない。この戦いでメンバーのみんなは成長してきた。元々強いハル、急成長を遂げたセブンとライト、軍人の経験を活かす雄介、潜在能力がものすごいムニ。私は落ちこぼれなんだ。村では天才と呼ばれてたけどそれは井の中の蛙に過ぎなかったんだ。だけど、こんな環境で過ごしてきて私もたくさんのことを知れた。例えば...

アリウス「セブンから教わったエネルギー技術!尖氷せんひょう!」

私が両手を勢いよく前に出すと地面から冷気を放つ尖ったエネルギーが現れた。

りく「力の扱いが上手いようだな。しかし...こんなものは無意味だ」

りくは容易くそのエネルギーを抑え込んで私の懐に潜り込んできたんだ。私はすぐにりくの首に拳を振り下ろす。しかし

りく「遅いぞ。戦闘ではスピードは不可欠だ」

ドゴォォ!!

アリウス「ゴホッ!?」

私は腹をものすごい威力で殴られてしまった。私はそのまま吹き飛ばされてしまう。しかし

アリウス「雄介の執念も大切にしないとな...!」

私は吹き飛ばされながらも光線を放つ。

ピューン...

りく「すごい光線の精度だ。スピードも申し分ない」

りくはそう言いながらも光線を回避する。しかし

アリウス「私はそれも読んでるぞ!!」

もう私は奴の背後にいる。壁を蹴って高速で移動したんだ。

りく「流石に回避不可能か...ならば!」

アリウス「くらええええええ!!」

絶対ノ反射アブ・リフレクト

ドゴォォ!!

りく「ふふふ...私の絶対を前にそれは愚かだ」

アリウス「ガッ...ハァ!?」

私が放った全力の拳は反射され、奴の攻撃と入れ替わっていた。私はアバラの骨を粉砕されてしまう。

アリウス「私の攻撃って...こんなに強かったんだ...」

その時...命の危機を感じた私の身体が何かを呼び起こす。その力は強大で...だけど穏やかだった。私はその力を感じたとき、脳内で誰かの声が聞こえる。

ーあなたは夢物語を信じ、その世界の創造者になりますか?ー

アリウス「夢...私の理想を叶えられるのか?」

ーもちろんです。あなたの心が強くなればなるほど叶う夢はどんどん強くなりますー

私はその言葉の意味がわからなかった。しかしこの力を扱わないと勝てないことは明白。だから私は...



りく「終わったか。ならばゲンの方に加勢を」

ー待てよ。絶対さんー

りく「ほう。まだ命絶やさなかったか」

私は新たな力、『夢ノ王オニロ・ヴァシリアス』を手に入れた。

アリウス「お前の絶対を私の夢で超えてやるよ!」

りく「バカだ。夢などという幻想的なもので絶対は超えられない」

再び私たちは戦闘体制を整える。そして

アリウス「私の夢は絶対を崩すこと。そのためにはまず回避不能の一撃を放つんだ」

りく「何を言って...ッ!?」

ビュン!!ビュッ!!ビュゥゥゥン!!!

私が思い描く攻撃がりくを襲う。私はその隙をついて...

アリウス「隙あり...!」

りく「まずい!反射!」

アリウス「全く同じものを私に!」

ドッ...ドォォッ!!!

りく「ゴハァッ!?」

そのとき、奴の反射をさらに反射した一撃が奴の腹を捉えた。私はそのときさらに生まれたりくの隙を見逃さず更なる夢を叶える。

アリウス「動きを止める剣山を!」

グサグサァッ!!!

りく「ぐぅっ!?」

剣山がりくの両足を突き刺し、その場に奴を束縛する。そして

アリウス「私にできない最大の一撃を!」

グゥゥゥゥゥゥゥゥゥン...

りく「ランクSS+でここまで私に対応してくるか。いいだろう。受けきってやる...!」

アリウス「破ァァァァァァァァァ!!」

ドガァァァッ!!!

りく「ぐぅぅっ...!絶対防御だ!!」

アリウス「うおおおおおおおおおおおお!!」

次回に続く!

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