第32話【ともに...】

ーセブン視点ー

俺は雄介の過去を聞いて驚いた。思ってたよりも過酷な生活を送っていたのだから。

ライト「雄介...辛かったな」

ライトはそんな雄介にそう声をかける。雄介は少し困っているようだった。友情というものを知らないのだろう。孤独に暮らしてきた雄介にはそれが欠如している。

俺たちは暗い雰囲気のまま宿に入る。広い一部屋を予約できているようだ。ちなみに予約はアリウスがしてくれた。俺たちはその部屋に入る。するとハルがこんなことを言い出した。

ハル「あの...雄介さん、私たちと一緒に旅しませんか?」

雄介は一瞬、驚いたような表情を見せる。それに畳み掛けるかのようにムニが言った。

ムニ「おにいちゃんもきたほうがいいよ!すっごくたのしいんだよ!」

しかし雄介は首を横に振って言う。

雄介「無理だ。俺は孤独の方が性に合ってるし、何より君たちに迷惑がかかる」

そんな雄介に今度はアリウスが声をかけた。

アリウス「何言ってんだ!友は迷惑をかけあう存在だろ?そうして私たちは強くなっていくんだ!」

すると雄介は表情を変える。孤独だった雄介の頭に"友"という言葉が響く。組織でも他人と関わることがほとんどなかった。それ故に、ここで出会えた俺たちという存在は貴重なのだろう。

雄介「友...俺たちは友なのか?」

セブン「昨日の敵は今日の友!さっき俺と拳を交えたお前は俺たちの友達だ!」

俺が雄介にそう言うと雄介は笑顔を浮かべて言った。

雄介「共に...旅していいのか?本当にいいのか?」

俺たちはそんな雄介に笑顔を返して言う

ーもちろん!ー



???「明日、計画実行だな」

???「しかし、この街に邪魔をする者たちがやってきたようだ」

???「問題ない。我ら双子ならば確実に葬ることができる」

???「それもそうだな。我らならば実行可能か」

セブンたちに邪悪な魔の手がこの街で襲いかかる...!



???「この街か。奴らが暴れようとしている場所は」

???「未然に防ぐとか無理だと思うけどねぇ」

???「いいじゃねえか!成果出してやろうぜ!」

???「過酷な任務にならなければ良いが...」

そして、セブンたちはもう一つの勢力とも激突することになるのだった...!



次の朝

セブン「おはよう...結構早く起きたのかな?」

時計を見るとAM6:00と書いてある。

セブン「そういえば雄介と話をしてみんな寝てたんだっけ...ふぁ〜」

俺はあくびをして部屋を出る。とある場所に行くために。



ガラガラガラ...

そう。朝風呂だ。これがまた最高なんだよなぁ

セブン「はぁ〜...気持ちいいなぁ」

俺が近くの岩にもたれかかったとき、隣のほうから声が聞こえる。女子風呂か?誰かが話してるな...

その話し声の正体は声ですぐにわかった。アリウスとハルだ。

アリウス「うわぁ〜!すごい綺麗な翼だな!良いスタイルもしてるし」

ハル「いえ、アリウスさんもいいスタイルしてると思いますよ」

アリウス「お世辞はよしてくれ...まな板の私にそんなお世辞は意味をなさないから...」

ハル「気にする必要はありませんよ!戦闘向きないいスタイルをしていると思います!」

アリウス「あ、そっち?」

なんか知ってはいけない女子の会話の秘密を知ってしまった気がしたので会話を止めてやろうと声をかけてやった。

セブン「おいお前ら。早起きだな」

ハル「セ...セブンさん!?まさか私たちの会話聞いてませんよね!?」

俺は聞いてないと言おうか悩んだが、ここは言ってやることにした。

セブン「バリバリ聞こえてたぞ。誰かいると思ってたほうがいいぞ〜」

アリウス「壁壊して殺しに行ってやるぅぅぅ!!」

ハル「やめてください!失礼ですよ!しかも見られてはいけないものを見られてしまいます!」

アリウス「ライトが修復すればいいだろ!証拠隠滅じゃあ!」

なんか修羅場になったから風呂を上がることにした。てかライトの空間操作でも壁は直せないって...



AM8:00

セブン「みんなが集合したということでこの街の異変を解決しにいくぞ!」

俺はみんなを集めて気合いを入れようと声をかける。

セブン「いいか?これは遊びじゃない!みんなを守るための戦いだ!俺たちは敵が動き出す前に潰す過激派だ!さあ、出撃だ!」

ムニ「かっこいい!お兄ちゃん!」

ライト「しゃあ!勝ち取るぞ!」

ハル「見守らせていただきますかね...」

雄介「みんなと共に勝つぞ!」

アリウス「ちょっと待った!」

そのときアリウスが俺に言う。

アリウス「組織名決めちゃおうぜ?かっこよく!」

無茶振りだなぁ...そう思いながらも俺は決めた。この組織の名前を。

セブン「ならこの組織の名前は星ノ騎士プラニティスだ!点呼を行うぞ!」

ーマーズ、アリウス!ー

アリウス「おう!」

ーマーキュリー、ライト!ー

ライト「よしきた!」

ージュピター、雄介!ー

雄介「よっしゃ!」

ーヴィーナス、ムニ!ー

ムニ「はぁーい!」

ーネプチューン、ハル!ー

ハル「働きますかぁ」

セブン「そしてサン、セブンとウラナス、エイトだ!よし、行くぞみんな!」

全員「行くぞ!」

第一章第二節〜過酷な道のり〜完

第一章第三節〜三勢力大戦争〜開幕

次回に続く!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る