心療内科医イマイチの診察 case13:佐々木唯

「きさらぎ駅に行きたいんです」

 佐々木氏は真っ直ぐな目で答える。


「とりあえず連絡先を交換しましょう」

 興奮を抑えきれないミコ君の手がわきわきと動いている。


「しかし、どうしてまた異界駅に?」

 なるべく刺激を与えない様、微笑みながら佐々木氏に伺う。


「なんでって、最寄り駅ですから」

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