統一事業に必須の人材

 余談となるが、急遽、休みができたので祖父に会いに行った。(昨日、新作を書くと言ったな? あれは嘘だ! ……いや、ごめん、ちゃんと書いてます。まだ二話くらいだけど)

 自分の祖父は定年後に岐阜県内の巨石遺跡を調査していたので、何か面白い資料がないか聞きに行ったのだが、ボケてるわ、ノートの字は汚いわでよく分からん……。


 美濃地方と飛騨地方は、そもそも明治辺りまでは別の土地だったのだが、飛騨とは距離的に近いので、笠置山のピラミッドなど、この辺りの遺跡は一度自分でも見てみたいものである。


 あと、御嶽山のそばに昔からの霊能者の家があるというのは高校の頃に聞いた事がある。というか、会った事もある。確か眼鏡をかけた普通のおっちゃんだったのだが、お札をくれたので神道系だったのかもしれない。この人の事は確かナメクジ祭りとかいう奇祭をやっている地域の同級生に聞いたような気がするが、詳しく覚えていない。ふと思い出しただけなのだが、これもいつか話を聞いてみたいので、メモ代わりに残しておく。



 一昨日、大和政権樹立の裏には、遠征計画を立てられる者がいたのでは? という事をちょろっと書いた。この時は特に考えもせずに書いたわけだが、よくよく考えれば、長期遠征をするなら軍吏は必須ではないかと思える。


 以前にも出したが、古代史を学ぶ上で参考にさせていただいているサイト、『古代史の復元 https://mb1527.thick.jp/』では、大和政権樹立は飛騨高天原と朝鮮半島にルーツを持つ素戔嗚スサノオが合同で計画したものだ、という説が書いてある。


 このサイトではさらに、素戔嗚スサノオは出雲~九州地方の小国家群を技術供与(おそらくは金属加工技術や農法)を対価として連合に加盟させていき、これを土台に数世代をかけて最終的に大和政権樹立に繋がるのだ、というように書かれている。


 私はここに疑問を覚えた。

 連合への勧誘がそんな簡単に済むものだろうか。小さくとも自立した集団であれば、それなりの事情がなければ、入ろうとは思わないのではないかと思うのだ。


 もちろん、当時の先端である金属加工技術を見せられたら、魅力的に感じる部分はあるだろう。しかし、同時に脅威も感じるはずである。

 自分達よりも優れた技術を持っている集団に加入すれば、自分達は下位に置かれる。また、相手の気が変われば、滅ぼされる可能性もある。


 この時代の金属加工技術は軍事力に直結する。相手は強力な集団のはずである。ところが、相手は制圧ではなく、勧誘に来た。という事は、制圧できない事情、例えば兵士の不足や、差し迫った脅威などを抱えているのではないか、と自分なら考える。

 こういった場合、相手が弱みを持っている内に、さっさと叩いてしまうのも手である。


 そうでなくとも、もし、勧誘に来た相手が小集団であれば、人質に取った上で本国との交渉をスタートしてもよいのだ。戦争になったとしても敵の大将格を人質にしていて、さらに地の利もこちらにある。


 逆に自分が素戔嗚の立場であったとしても、そのリスクは考えるだろう。というか、人質にされるどころか、そもそも門前払いされる可能性だってある。

 ならば、安全に、しかも、確実に交渉の席に着かせるためにはどうするか。簡単である。脅せばいいのだ。


 もし、自分が勧誘活動を効率よく進めようと思ったら、単に話し合いに行くのではなく、示威行動もセットにする。つまり、現代の国家外交と同じく、軍による無言の威圧を加えるのである。


 一番いいのは、相手の集落を囲むくらいの軍を派遣して、相手を強制的に籠城に追い込んだ上で交渉する事だが、そこまでの大軍でなくとも、ある程度、脅威を覚える程度の兵がいれば、事は足りるだろう。それなら、素戔嗚の身の安全も確保できる。逆にその程度の兵も用意できないのであれば、勧誘の成功も望めないだろう。


 古代人達が少人数で交渉の旅をしたとは自分には思えない。

 ある程度の規模の隊で動いたのではないかと思うし、そうなれば、物資補給の担当者が必要になるのではないかというのが、自分の考えである。本国とのやり取りのためには、文字と算数は必須になるし、勧誘の合間に簡単な地図も作っておかなくてはならない。


 これが素戔嗚でなく、神武だったとしても、ニニギでも崇神でも、統一事業を実行するためには軍吏としての教育を受けた人材の確保が必須になるはず。彼らはそういった補佐官をどこで手に入れたのかは考えなくてはならない謎であると思う。

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世界観構築のための自分用メモ かっつん @striker3461

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