第二話 物語の出だしの重要性

私が、webで作品を読むとき、その作品を読み続けるのか、やめるのかを決めるのは、最初の3話です。


逆に言うと、4話以降読む作品は、多少わかりにくくても、だいたい、最後まで、または、区切りがいいとこまで読みます。


ここでみなさんに、お伝えしたいのが、最初の3話、特に一話目をめっちゃ丁寧にしてほしいということです。


一話目で内容がよく分からないと、単純に面白さが全く感じれません。

そして、私なら、その作品とはお別れしてしまいます。


ですが、web界隈には、最初が迷宮のように難しいけれど、中盤から劇的に物語が面白くなり、最後は読者を泣かせてしまう。そんな素敵な作品がほんとにあるんです!笑笑


だからこそ、最初にうまく読者を掴めなくて読まれない作品は、ほんとにもったいないなと思っています。


じゃあ、一話目を丁寧に書くって何を気を付けてほしいのかっていうとだいたい以下のことについてです。


・登場させるキャラクターの人数

・キャラクターの年齢

・物語の世界観

・文章そのもののきれいさ

・構成



>登場させるキャラクターの人数

これは私の持論なので、絶対とは思いませんが、小説の第一話で登場させていいのは

3人までだと思います。

(この3人とは、キャラクターとして扱われる人数のことです。)

理由は簡単。最初からたくさんのキャラが登場されても、話がごっちゃごちゃになり、理解をするのが大変で、正直読んでてつらい作品と感じてしまいます。


シンプルに、いきなりキャラを列挙されても、正直覚えられないし、物語の中でどれがどの子の発言かってのはなかなか判別できません。

だからこそ、少し気を付けてほしいです。


>キャラクターの年齢

物語の世界観という話にもつながるのですが、年齢が重要な要素にもかかわらず、暗示すらされていない作品が多々あるように感じます。

例えば、中学生と高校生の違いは物語において重要性が高い場合がおおく、最低でも暗示はさせる必要があると思います。

逆に、40代と50代の違いは重要視されない場合もあります。

そのため、ケースバイケースで考えてほしいです。


また、現代ドラマ、ライト文芸の作品だと、高校1年生なのか、高校3年生なのかで作品の受け取り方が大きく変わると思います。


だからこそ、年齢というのが、キーになるのなら、それについての描写のシーンが欲しいです。


////

余談ですが、以前読んだ作品で、卒業式のシーンから始まる小説がありました。

物語が進んでいくのにもかかわらず、中学の卒業式なのか、高校の卒業式なのかがわからず、物語の没入感が感じれなかった話がありました。

これは、ほんとにもったいない例だと思います。

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>物語の世界観

作品の没入感って何かというと、読者が物語の解像度を高く持ち、作品の造詣が深くなることにより、生まれると思っています。


そのためには、作者さんの思い描いている世界観をなるべく伝えてほしいのです。


<場面設定>

・時代はいつなのか?現代なのか、1900年ごろなのか。

・文明のレベルはどんくらいなのか?

・話の舞台はどこなのか?日本なのか、ヨーロッパなのか、はたまたアジアなのか。

 こっからさらに、日本なら都会か田舎なのかぐらいまでは特段、理由がないなら絞ってほしいです。

・ファンタジー要素がどのくらい含まれている世界なのか?


<キャラ設定>

・どういう背景をもって、主人公が生きているのか

・主人公が見ている世界はどんな色に見えるのか


こういう要素が世界観と呼ばれるものを構成する一因だと思います。

さらに、文体や、文章の重さ、明るさ、文章のきれいさなども大きな影響を与えると思いますが、一旦置いときます。


これら全てを一話では伝える必要はないと思いますが、なるべく、早めに出てきてほしい情報には変わりないです。


そして、重要なのは、作者の方が思い描いているイメージよりも、低い解像度のものしか読者に伝わらないということです。

つまり、あいまいな世界観をもったままだと、読者にはさらに、あいまいにしか伝わらないです。そのうえ厄介なのが、筆舌を尽くしても、なかなかイメージを100%伝えるのは厳しいです。だからこそ、こんなに丁寧にって思うぐらい伝えて、やっと読者が世界観を半分くみ取ってもらえる。そんな風に考えてほしいです。


>文章そのもののきれいさ

小説は文章を読みます。だからこそ、読み取れる文章で書かれてないと、読者はどんなに話がおもしろくても理解できないです。


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先に言っときますが、平易なわかりやすい文章で書いてほしいというのではないです。

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好ましくない例として4つあげます。


①主語が抜けている文章。

キャラごとに発言から推測できればいいですが、遡って読んでもどっちの発言かわからなければ正直最悪です。


②主語、述語の関係が明確でない文章

日本語は厄介なもので、一つの文に主語、述語を2つ以上入れれます。そうしたときに、どっちの意味なのかがわからない文章を作れてしまうのです。


例えば、以下の例文があります。

      「彼は出かけていなかった。」

①彼が不在でいなかった。

②彼は(家から)でていなかった。

という、まったく2つの意味を取ることが出来ます。


この例は少し極端ですが、意識していない意味でとらえられてしまう可能性を認識してほしいのです。


③時間軸を行き来する文章

時間軸を交えて、回想シーンと現在のシーンを織り交ぜるのは手法として存在します。

しかし、その時は、どちらのシーンなのか、読者が明確にわかるようにしてほしいと思います。


最初は回想シーンかと思ったが、実は既に現在に戻っており、また、違う、時間軸の過去のシーンが始まる。そんな文章もありますが、もし書かれるなら、わかりやすく、一回で読んでわかるようにしてくれると親切な文章なのかなと思います。


④セリフが長文の地の文に挟まれる文章

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A:「おはよーー!宿題やった?」

今日もいつもと変わらず暑い日になりそうだが、彼女は元気である。彼女は吹奏楽部に所属する2年生で、実は小学校からの腐れ縁なのだ。しかも、高校になってからも2年連続で同じクラスである。ついこの間、クラス替えをした気がするのに、あっという間に梅雨を通り越して、7月に突入している。蝉の音がうるさくて、耳がおかしくなりそうだ。この学校が山のふもとにあるのを、一番恨めしく思うのがこの時期である。そんな欠陥を抱えながらも、1学年320人を誇るうちの学校は、昔ながらの進学校という形で、地元からの厚い期待が具現化されているものといえる。

B:「さっきおわったぜ」

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私の創作能力はレベル0なので、読むに堪えない文章なのは百も承知ですが、言いたいことはなんとなく伝わっていると信じたいです。笑


この文章は情報量はとても多く、世界観は伝わっていると思います。しかし、会話のキャッチボールの最中に、長い長い地の文がはいってしまっているのです。


会話の最中に、長い地の文がはいってしまっていると、読者は、会話のつながりがわからなくなってしまい、再度、前のセリフに戻らなければならないのです。


なので、会話の最中に挟む文章はMax5行だとおもってほしいです。


それと、先ほどの文章は最悪なレベルでだと思います。率直に言って、うるさいです。情報量の嵐のような感覚を感じます。ここでは具体的な話をしませんが、みなさんのことを信じます!笑

絶対に真似をしないでください、!


>構成

ここでも色々とかきたいことはあるのですが、少し長くなってしまったので、また、今後書きます。


ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

少し、長くなりましたが、また、お話しできればなと思います!


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