りおねの怪しいアルバイト
私こと小玉りおねが、ここ早置三徳宅に住み始めてから、早数日が過ぎた。
「…ほい、りおね。プレゼントだぞ」
なにやら三徳にーさんが、『namazon』と書かれた大きな段ボール箱を、私の部屋兼ロ〇コン部屋に運び込んできた。
「んー…? なにそれ、にーさん」
花柄のワンピ姿。ローテーブルに着き着き読書していた私は、本を閉じて置く傍ら、三徳にーさんに尋ねた。
「まあ、開けてみなって」
やたら笑顔。畳に箱を置きつつ三徳にーさんが、私の側に胡座を。
かたや私は、
「分かった。んじゃ…」
いまや目の前の箱をば、言われるがままに開け始めた。
まずは、びびび〜…っと、中央のガムテープを剥がして、と。一度、開けた形跡があるわね。ま、いいけど。
そして、まもなく私が箱を開けば、なんとその中には、可愛らしいワンピやらシャツやらスカートやらが、各数点ずつ収められているではありませんか。
「いや、いまのサイズの服がないと、困るだろうと思ってな。namazonに注文して買ったんだ」
「あ、ありがと、にーさん」
ただのロ〇コン変態発明家かと思ってたけど、三徳にーさんったら、なんて気が利くのかしら。
とかって、感激した私が愚かでした。
「ん、にーさん。これは…?」
見れば、この箱の最下部に眠るは、ひょっとして…そうよ、あのブルマの体操着だわよ。
「た、頼むっ。一度でいいから、それを着てみてくれないかっ」
うぬぬ、やけに親切だと思ったら、そんな魂胆があったのか。このロ〇コン男には。
それにしても、三徳にーさん。がばっ、と土下座までしないでくださいな。土下座まで。
でもさ、こんなにまでしてもらったんだし…
「じゃあ…じゃあ、いーよ、にーさん。ちょっとだけなら」
まあ、着てみせるだけなら、そんな減るもんでもないし、ね。
「あ、ありがとう、りおねっ」
…って、三徳にーさん。よく見れば、赤、緑、黃なんて色違いのブルマも、この下に入ってるじゃないのさ。この下にっ。
これ全部穿くんかい。まったく、もうっ。
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