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「なんで…って、そりゃ俺がロ〇コンでもショ〇コンでもないからさ。じゃあ、元気でな」
いやいや、
なのに、たかが子供に…しかも、身体だけ戻ったっていう小さな理由で…あいや、小さくはないか。決して。
とか思っている間に、涼は私の元から去っていった。
わおおおお〜んっ、なんてこった〜っ。
まさに青天の霹靂。これが嘆かずにいられるか〜っ。
さらに、翌日。大学に行っても、守衛さんによって足止めを。
そこで、私所属の研究室に問い合わせてもらった上に、いつもの面々に顔まで見てもらったものの、
『似ているが、こんな幼くない』
とのことで、結局は門前払いに。
んな、似ているも何も本人なんだってば、まったくもうっ。
また、悪いことは続くもので…
大家さん曰く『未成年1人には貸せない』。とかって、近日中に私は、この部屋を退去させられる羽目になってしまったのである。ひ〜っ…
「うぬぬ、どないしょ…」
たった2、3日のうちに、彼にはフラれ、大学も門前払い。はたまたアパートからも追い出されようとは…
「子供って、なにかと不便なんだなー」
こうなっては、おそらく頼れるのは我が両親のみ。
だが、このまま実家に帰ったとしても、果たして父母ともに、私だと信じてくれるだろうか。
もし実家からも門前払いをくらったなら、私はもう、あのドミニクのような旅人になるしかないかも知れない。
などと物思いつつ、ベッドに仰向けに。ぼんやりと私が天井など見つめる最中、
ぴんぽ〜んっ…
来訪を知らせるチャイムが鳴った。
「お、誰かな…」
はたと身を起こすや、ベッドから床上へ。そして私は、(あれから、やむなく買った子供用の)ワンピの裾など揺らしつつ、玄関へ向かった。
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