春の十六夜、山の奥、そこにある現ならざる郷へ、遭いにきた。

おそらくは、現の世界では遭うことかなわぬ相手。
それを求めて、夜の山の奥ふかくへと踏み込んだ。
そこは世界のとばりも、虚実の真偽も定かならざる不可思議な郷、そこで叶う再会の夢。
一夜かぎりの逢瀬が終われば、「あなた」はどこへ戻ってゆくのか……。

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