隣りの奴が聞いた。

「コウタ(仮名)さんは某オンラインゲーム好きなんですよね？」

「うん？」

「もう、どの位、某ゲームやってませんか・・・？」

「・・・・・ッ」

「あれ？どうしたんですか？コウタ(仮名)さ・・・」

勢いよく席をたつ、コウタ(仮名)。

彼の頭上にピンク色の吹き出しが現われる。

『人生考え直さないか！？＞ＡＬＬ』

「ち、ちょっと、コウタ(仮名)さんっ？？？」

『いいかげん、休ませろやゴルァァ＞部長』

「だ、誰かぁ！コ、コウタ(仮名)さんが壊れました！」

『社長室乗り込む？＞ＡＬＬ』

駆けつけた課長が呟いた。

「コウタ(仮名)、そのピンクの風船みたいなのは・・・」

『アナタノ・心ノ・ヒダマリ・ハ・ナニ？＞ＡＬＬ』

コウタ(仮名)が退職願を出したのは、この二日後だった。

　　－了－

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