第10話 サキの休日

「暇だ。…とっても暇すぎる。」


昨日の依頼は壮大で凄かったけど次の日はもう日常。ガゼルさんも2人を連れて報告に行っちゃったし。で、昨日大変だったから休めってことで店は休みになっちゃったし。


「たまには買い物でもしようかな。」


サキは貯めたお小遣いをカバンに入れて買い物へ行った。


街にて…


「今日はいつもより人が多い気がするけど何かあるのかな?」


人混みの中背伸びをして何があるのか見てみる。


「さー寄ってらっしゃい見てらっしゃい!今日の目玉はこれ!鞄!これなんの革でできていると思います?」


「そぉンなの簡単よ。リザードマンの革でしょ。」


「ご婦人、あたりだけどちょっと違いますぜ。なんとこいつは希少なリザードマンの革を使ってるんだ!色や触り心地が違うぞ!」


正直私は服装や身なりのことはあまり気にしない。髪が長くなっても気にならないし同じ服を5日くらい着てもあまり気にしなかった。ガゼルさんに会ってからはそこそこ気にするようにはした。


「箱いっぱいに詰まったイベゴがなんと30Gだよ!お買い時だよ!」


「これください。」


イベゴは私の好物だ。酸っぱくて甘い赤い植物の実。お得だから買ってしまった。まだ家にあるのに。欲って怖いよねぇ。


肉や野菜は確か家にあったし…。買うものはもうないし帰ろっかな。


サキは店の方へ歩き出した。

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