第9話 そこハモってるんじゃないよ
男が腕を上げると少女の腕も上がった。男が手を握ると少女も手を握った。
「なるほど、『操縦』ねぇ。めんどくさい。」
「よぉくわかったねぇ。ま、私の能力が知られていても関係ないんですけどねぇ!私はその辺の『操縦』とは違う、進化した存在ッ‼︎」
「あのーガゼルさん?私の体が動かないんですけどこれってあの人の力が関係あるんですか?」
「なんでお前が動けなくなるんだよ。」
「これが進化ッ‼︎私の操縦対象は1人だが予備の操縦対象を固定させておくことができるのだ。しかもその数に限りは無いッ‼︎発動条件は自分より年齢が下の場合ね。ちなみに私は39歳。」
まさかの能力にガゼル驚き。使いにくい能力トップクラスだったのにぶっ壊れ能力に進化していた。
「そ、し、てぇ、私がこの超常現象を操るNo.17を操作すれば最強というわけだ!さぁ行くぞ、喰らえッ!」
男は握っていた手を開いた。
「避けてェぇぇぇぇええ‼︎」
少女の力がとんでくる。2人はそれぞれ別のことを思っていた。
(あれ?これやばくない?この高密度の攻撃、今の無防備な状態じゃ耐えきれない。てか、防御できてもこれはきつい…)
(この年齢でこの攻撃…天才だな。でもまだ荒い。もう少し上手く使えば戦士隊上位レベルだと思うんだが…まぁこんなところにいたらダメか。とりまこの攻撃を掻き消すか。)
「中級魔術、『タイフーン』の応用『旋風拳』」
ガゼルの旋風拳は少女の攻撃を掻き消した。攻撃を消した。がここで何か一つ忘れていることがあった。
「な、なぜ動けるんだ…。私の能力で…。」
「ガゼルさんは21歳…あの人は39…。ま、まさか…。」
「「年齢詐称⁉︎」」
「そこハモってるんじゃないよ。でもなんで動けるんだろ?」
転生前25歳、転生後21歳。合わせて46歳…
なるほど、こういうことですかい。能力も効かなかったし、後は拘束して帰るか。
「今のは偶然だ!もう一度…」
「基礎魔術『プラズマ』の応用。『スタンガン』。」
ガゼルは生物を気絶させる弾を男に打った。雷のようなスピードで弾は男に当たった。
「い、一体何を…」
「上の文読め。今からあんたを拘束して戦士隊や警団に突き出す。そこでここのこと全て吐けよ。」
「クソぅ。私の計画が…。」
ガゼルたちは縄で男を拘束し少女を連れその場を後にした。
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