概要欄の小説説明文はひとまず忘れて下さい
- ★★★ Excellent!!!
概要欄の紹介文を見ると、痛々しい黒歴史的な厨二作品を誰もが想像すると思います。
大丈夫です。中身は全然違います。
読んでてアイタタタと身悶えることもありません。
「チート?んなもんねぇよ」とかまるで主人公が言ってるみたいに書いてありますが、そもそも主人公はこんなイキリ餓鬼みたいな話し方しません。
この先の展開次第では分かりませんが、現段階では、非常に強固で独特な世界観を背景に繰り広げられる、神々のお遊戯に巻き込まれた、容赦がなく苛烈で確固たる自我を持った転生者(主人公)が、己の欲望と立脚点に従って、嵐のように鮮烈に異世界で生き急ぎ闘争を繰り広げる物語...だと思います。
...あれ、こう言うと結局厨二作品に聞こえるな...。
しかし、読んでて鼻につく表現もありませんし、主人公はかなり濃い人生経験を積んできた大人の男性として描かれていますし、ダークファンタジーとしての完成度はかなり高い作品だという印象を受けました。
誰もがドン引きするほど容赦がないのに、誰より慈悲深い側面もある。誰より生き急いで人間離れした行動力を持つのに、誰より人間臭くて弱点も多い。
主人公はそんな人物像です。
これがまた魅力的に描かれているんです。
主人公が、物語の中心で、しっかりと主人公をしている。
ダークファンタジーの金字塔を探している。
そういう方には強くおすすめ出来る作品です。
間違いなく、カクヨムで指折りの傑作です。