第5話 ティル・ナ・ノーグ【4】
「あー、放置しちゃったね、ヴィンさん。もう、こうなったら
里和ちゃんと思しきエルフは多少
「さっきまで眼の前で話してたかと思えば、いきなり予告なくいなくなるのは
その足音が私の
「それにしても……メグの、意識が本当に戻るとは───リワの
……メグ?
その
「イヤ、ソレはマーガレットじゃ───彼女の
え゛、それって私の
何で知らない
その上中身まで美しかったんスね、そのメグさんは───スミマセンね、
そう思いながら彼女の隣に
うっわ……何、この美形の出血大サービスは!?
そのなよやかさすら感じる細身にはどこぞの貴族よろしく、私から見ても仕立ての良さそうな純白のキャバリアブラウスにウェストコート、細身のボトムに黒革のニーレングスブーツ、金糸で装飾を施された白のジュストコールを身に
身長は里和ちゃんと思しきエルフより頭一つ大きい───いや、彼女が小さいのか?
「……うん、判ってはいるんだけど、妹は400年以上眠り続けてたんだ。諦めかけてた時にこんな事が起きてしまうと、ね……ホント君は偉大な
「でも、あたし神様じゃないから……ホントなら本人を呼び戻せれば良かったんだけど、彼女はもう
ぐらいでって、そのぐらいで私は貴方に殺された
つか、400年って!?
その理不尽な言葉の
このおかしな状況にようやく、
「……いい加減私にも説明してくんない? つか、それってかなり
「だって香月、あたしとの約束、破ったよね?」
「約束?」
「うわ、やっぱり忘れてる……! どっちが酷いんだか」
「だからってやっていい事と悪い事が……!」
「これはやっていい事なの!」
───それ、何基準?
想像以上の美女エルフの
それ
一気に背筋が凍る。
次は怪物の
いやいや、自分で
「それってつまり、人殺しすら
「……君ねぇ。さっきからあたしを殺人鬼みたいに───」
「私を刺殺した」
「だから、してないって! 君、こうして生きてるよね?」
「私の体じゃないし……」
「完璧を求めるんじゃない!」
「イヤ何、その理論の
「あたしは全然論理的ですが、何か?」
それまで興味深そうに事の成り行きを黙って見守っていた
その外見に似つかわしくない豪快な笑いっぷりに勢いを
里和ちゃんと思しきエルフは
「ふふっ……何だか苦労してるみたいだね。リワはある程度
「だって、あたしみたいなのはホントだったら、
「まあ、僕らみたいなのは
こらこら、私を無視してあっちこっちそっちこっちの話をしてるんじゃない!
「じゃ、皆心配してるんで、そろそろこちらに呼んでもいいかい?」
え、皆!?
これ以上誰が来るんだ?
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