不思議の国のアリス、ならぬ邪悪の国に踏み込んだ覚めない夢の囚われ人

一人の勤め人が、駅で衝撃的な赤を見て、それに黄昏が重なり、なにかの扉が開いてしまったのか──。

一人称で、歪んだ世界へ取り込まれていくのが語られ、文章や言葉選びでもそれが表現されるのでちょっと視点酔いするかもしれません。

ホラーマンガではたまに見ますが、魚眼レンズから物語を眺めている気分になります。

こちらは、櫻岾を関連舞台にしており、そこにひそむものの関係で古英語がタイトルや章タイトルになっているものと思われます。艶っぽい。
(気になった方は是非「櫻岾奇談」をチェックしてくださいね~)

出られない世界に閉じ込められて揺らぎたい方は是非どうぞ。

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