釜山物語
鷹山トシキ
第1話 宇喜多組壊滅
犠牲者 5人
副島 宇喜多組組長
周布 宇喜多組副長
北条 大人のおもちゃ屋
ソヨン 北条の恋人
味方 探偵(元警官)、北条の助手
伊賀 北条の助手
鷹山 情報屋
マシラ 宇喜多組幹部
敦子 副島の恋人
釜山の裏社会では、宇喜多組が影で権力を握っていた。しかし、その裏で裏があるということを知らない者も多い。味方と呼ばれる元警察官の男が、裏社会の深淵に踏み込んだ。
味方は鷹山という名の情報屋から依頼を受け、ある人物を追跡する。彼の目的は不明だが、その行動には異変があるという。味方は探偵の直感を信じ、闇の世界に飛び込んでいく。
追跡の果てに、味方はマシラという謎の男に辿り着く。彼は宇喜多組の幹部の一人だった。マシラは何者かに追われ、自らの運命を変える鍵を握っていると告げるが、その真意は闇の中に隠されていた。
味方はマシラの言葉を信じ、宇喜多組の裏の裏に迫る。しかし、裏切り者とされる者が次々と姿を現し、味方は孤立していく。ルアー釣りのように、情報を引っ掛けられているような感覚が彼を襲う。
物語の結末に向かって、味方は宇喜多組との最後の対決に挑む。ライフルの銃声と裏切りの中、彼の真の敵と真実が明らかになる。花の匂いが漂うなか、彼は自らの運命と釜山の闇と向き合う。
釜山は朝鮮半島南東端に位置し、韓国の主要都市中で最も日本の近くに位置する。大韓海峡(朝鮮海峡、韓国では釜山海峡)を挟んで対馬を望む事ができ(海雲台区の冬柏などから肉眼で見える日が年間約60日あり)、下関市・福岡市までは200kmほどの距離である。このため、日本との関係も密接であり、とくに下関市・福岡市などの九州北部や山口県との関係が深い。
現在は広域市に位置づけられ、道には属さないが、1962年までは慶尚南道に属していた。道から独立後も1983年6月まで慶尚南道庁の所在地であった。朝鮮の地方区分でいう慶尚道地方(東南地方、嶺南地方)の中心都市である。
北条は、かつて神戸で相棒の味方とともに私立探偵の職に就いていた。副島は、40万を盗んで行方をくらませた恋人の敦子を探してほしいと北条に依頼する。依頼を引き受けた北条は、釜山タワーで敦子を見つける。やがて2人は恋に落ちる。北条が自らの身分を明かしたところ、敦子は40万を盗んでいないと主張する。敦子は北条に一緒に逃げようと懇願する。
ソヨンに過去を話し終えた北条は、副島の屋敷に入る。そこには敦子の姿もあり、北条を驚かせる。副島は新たな仕事を北条に持ちかけるが、罠を察知した北条は依頼を拒み、西面に戻る。敦子は周布に、北条のもう1人の助手の伊賀を尾行させる。伊賀が北条の隠れ家に着いたところで、周布は北条を撃とうするが、伊賀に阻止される。周布は転倒し、命を落とす。
副島の屋敷を訪れた北条は、敦子の裏切りと周布の死を彼に伝え、取引を持ちかける。それは、周布の死を自殺として処理する一方、敦子を味方殺しの罪で警察に引き渡す、というものであった。副島は北条の取引に応じるが、その後、敦子に射殺される。敦子は、すべての殺人の罪をかぶるか、自分と一緒に逃げるか、どちらかを選ぶよう北条に要求する。北条は敦子と一緒に逃げることを選ぶが、密かに警察に電話をかける。警察の待ち伏せにより北条の裏切りに気づいた敦子は、北条を撃つ。警察が一斉に発砲し、2人を乗せた車は衝突する。車中の北条と敦子は命を落とす。
北条の葬式のあと、ソヨンは伊賀に、北条は本当に敦子と逃げようとしていたのか、と尋ねる。伊賀は首を縦に振る。その答えを聞いたソヨンは、パクの車に乗り、去って行く。伊賀は、北条の名前が彫られた大人のおもちゃ屋の看板を見上げると、静かに微笑み、うなずくのだった。
💀副島、周布、北条、敦子、味方
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