第8話 怪しげな木箱
想定外の事態によって、ネズミの体に憑依してしまった
校舎内からは下校を促す放送が流れ、授業を終えた生徒たちが次々と帰宅しているのが窺える。そんな中――、ぼんやり辺りを眺めていると、何やら怪しげな容器が目に飛び込んできた。それは、貯水タンクの下に置かれた道具入れのような木箱。
「ちゅぅ?」
不思議に思った
「ちゅぅ……もしかして」
思わず声を漏らす
「ちゅぅ! やっぱりこれって、僕の部屋じゃん。 ――じゃなくて、ネズミ小屋だったな」
これに興味を示す
「ちゅぅ、こんな事をしている場合じゃなかった」
ネズミ小屋を堪能すると、ふと我に返り本来の目的を思い出す
「ちゅぅ……? そういえば
未来の智哉が話していた話題。学校の屋上には、とても可愛らしい動物が住んでいたという
「ちゅぅ……つまり、この部屋を作ったのは
事実を目の当たりにした
「ちゅぅ、でも……あのとき僕は、確かに
日記の内容を思い浮かべながら、原因を解明しようと試みる
しかしながら、このような推測には矛盾した点がいくつもあり、これといった証拠もなく疑問を取り除くことは出来なかった。
「ちゅぅ! いや、もう考えるのは辞めよう」
これ以上考えても無駄だと悟る
「ちゅぅ、とにかく早く父さんを見つけないと、このままじゃまずい」
というのも、いま
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