第9話 入学試験ー2
、、、鼻をつまむこと十五分。
、、さっきの闘いでかなりの筋肉疲労が溜まったから、治癒魔法を使って回復しなくては。
「おっと、その前に、、、プロテインの時間だな」
、、この場所の緊張感でも、プロテインの時だけはニヤけてしまう。側から見れば異常者だが、僕にとっては日常なんだ。引かないでおくれ。
ゴクッゴクッゴクッゴクッ。ゴクッゴクッゴクッゴクッ。ゴクッゴクッゴクッゴクッ。
ゴクッゴクッゴクッゴクッ。ゴクッゴクッゴクッゴクッ。ゴクッゴクッゴクッゴクッ。
、、美味しい。そして治癒魔法を使うと、全身にキラキラした光が舞い出てくる。
多分全身が強張っていたのだろう。緊張すると疲れるって言うし。
彼にとっては、、、音速を出すよりも緊張の方が疲れるらしい。
、、、休むこと十分。彼の筋肉はまた一つ強くなった。
彼が筋肉を酷使し、その後瞬時にタンパク質摂取、治癒。
この一連の流れが、プラムに超回復の恩恵をもたらす。
、、さて、良い感じに休憩したし、また歩きますか!
プラムの入学試験はまだ始まったばかりである。
、、、歩くこと三十分。
、、ヒッヒッヒッ、、また鴨が来やがったぜ、、、
、、ん?いつのまにか僕の真上に火魔法使いの人が。
「エクスプロージョン!」
、、こいつは俺の家に代々伝わる必殺の魔法、、、。
そこの少年よ、俺の下を通ったのが運の尽きだったなぁ、、、
ブンッ
ドゴーンッ
、、これで六人目だぁ、この学校の入学試験ってのはとんだふざけたもんなんだなぁ、
煙が晴れていく。
、、やったかぁ、、、?
「いきなり白い球投げてくるなんて危ないじゃないか、、、」
、、っっっつ?!!!何故丸焦げになってねぇんだ!俺の最大火力だぞ?!!
まさか、あの一瞬で防いだって言うのか、、、!?
あの魔法は触れれば即爆発、防いでも熱線で大火傷じゃ済まないはずだ、、!
なのに、無傷だ??ありえねえ、
「エクスプロージョン!エクスプロージョン!エクスプロージョン!」
ブンッブンッ
キュポッ
ドドーンッ
、、なに、、、?!
素手で二つの軌道をずらし、三つ目は自分の杖に吸収させた、、、?
事実、彼は二つの球をずらした。しかし彼は球に触れてはいない。
彼は手の平で空気という流体を掻き、真空を作ることで球を吸い込ませたのである。
その間、0.05秒。
「、、、次、僕の番、かな。」
、、杖から教わった魔法その三、
「記憶魔法、リフレクト!」
、、これは杖と意思疎通することで杖に魔法を一時的に覚えさせる魔法。
杖を相手に当てることで発動する仕組みだ。効果は一度きりしかない。
できるだけ足に力を溜め、解放する。
ダンッ
、、また魔法を打ってくる前に、この約5メートルを埋めなければいけない。
、、この5メートルが埋まる前に、なんとかもう一発打たねぇと。
プラムの杖が彼に迫ると同時に白く輝く。
一方で杖を構えて魔法を用意する。
「エクスプロージョン!」
ドンッ
、、、ドーンッ
ドガッ
「はぁ、はぁ、危なかったな、、、」
プラムの杖が彼に当たった瞬間、彼はプラムの腕力と魔法の爆発力によって吹っ飛び、木に激突。
彼の放った爆発魔法は吹っ飛んだことでプラムから逸れ、すぐ後ろの木を木っ端微塵にしたのである。
勝者、プラム。本人はギリギリだと思っているようだが、、、
その差は、1秒。明らかにプラムの方が速かったのである。
なお、木に激突した彼はもちろん、戦闘不能である。
、、、その後、彼はもう五戦ほどして、晴れて入学試験に合格したのだった。
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