第3話 遠足イベント
さて、まずは俺が知る限りでのファーストイベントだ。
ここで疑問に思う者もいるだろう。
メイン高校なのになぜ園児時代にファーストイベント?と。
まぁ、よくある感じで回想に出てきたイベントってことだ。
「それじゃあーみんな、作った班のみんなから離れないようにねー」
『はーい』
俺たちは今森林でハイキングをしている。
なぜ園児が林でハイキング?それは原作者に言ってくれ。
そうそう話の続きだけど、この後ミユが林のどこかで迷子になってしまう。
それに気づいたタクミが一人ミユを探しに行く。
そして偶々見つけた洞穴にいたミユを見つけて、その時ミユがタクミに初めて恋心を抱くようになる。
だがちょうどいいところで後に探しにきたシュウに見つかりそれが恋心かあやふやになってしまう。
そのせいでミユは自分がタクミを異性として意識していると認識していると自覚するのが遅れ、中2の頃まで伸びてしまう。
と、言うのが原作の設定だ。
そこで俺は敢えて本来より少し遅れて二人を探しに行き、ちょうどミユが恋心を確信したのを確認してから出ることにする。
完璧だろ?
「シュウー、置いていくぞ?」
「シュウ君急がないと」
「今行くから」
俺たちは先生を先頭とする列の真ん中ぐらいの位置にいる。
「みんなー道に迷わないように気を付けてついてきてねー」
『はーい』
先生はそう言いながら前へと進んで行く。
俺たちも先生について行く。
「なあシュウ。ここで鬼ごっこしたら面白そうじゃね?」
タクミが後ろを向いて俺にそう言ってきた。
ちなみに俺たち三人はミユ、タクミ、俺という順に並んでいる。
「隠れ鬼とかよさそうじゃね?」
「それめっちゃいいな!」
周りの園児たちも周りの子たちとたくさん話している。
しばらく俺とタクミが話しているとその時は来た。
「ミユはどう思う・・・ってミユは?」
タクミが前に向き直るとミユの姿がなかった。
タクミはすぐに俺の方に向き返える。
「シュウ、どうしようミユが!」
タクミは焦りながらそう言った。
そんなタクミに俺は冷静に言った。
「落ち着いて。多分さっきの分かれ道で間違った方に行ったんだと思う」
「なら、探しに行かないと!」
タクミはすぐに来た道を逆走する。
「え、タクミ君どこ行くの!?」
後ろに居た先生はタクミが急に列を離れて逆走したことに驚いた。
「ちょっと俺ミユを探しに行きます!」
「え、待ってどう言うこと!?」
タクミはそれだけ言って先生の横を通り過ぎた。
ちなみに後ろの先生はかなりの御年齢で60手前のらしく目や足腰が悪くミユがいなくなったことに気づけなかったこととタクミに追いかけられないのはそのせいだ。
と、まぁここまでは原作通りっと。
さて、俺も動きますかね。
俺もすぐにタクミと同じように列を離れて逆走する。
ここからがアレンジだ。
うまくいってくれよ・・・
*拓海の幼児とは思えない行動力となぜ森に遠足?
原作者は何を考えているのか・・・・・・
・・・・・・あ、俺か
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