第5話 ノクターン①
白
冬
その日は雪が降っていた
ドキ ドキ ドキ
と胸が高鳴っていた
あの人がいた
私の目の前に
彼はいつもの様に
優しく微笑んでいた
年上で
憧れの人だった
今日こそ想いを打ち明けよう
ドキ ドキ ドキ
更に胸が高鳴った
握る手にも汗が出て来た
恥ずかしくなり舞は彼からの視線を逸らし顔を埋める様にうつむいた
「どうしたんだい?」
そう言いながらその人は訝しげに舞の顔を覗き込んだ
そして舞は意を決してその人に向かって
その想いを言葉にして伝えた
そして、舞の想いはその人に伝わったーー
だがそれは……
彼女を弄ぶ為の通過儀式でしか無かった
「汚された……」
それは舞の心の中の悲痛な慟哭だった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます