第28話 俳句集『幾望』/ゆげ先生
前回に続きまして、今回もご参加いただきありがとうございます! また、お題等の準備からご意見をくださり、ありがとうございました。
★「星」「転」(犀川よう様自主企画『第二回 俳句・短歌・詩をわたしが褒めさせていただきます企画 統一お題は「星」』参加作品)
https://kakuyomu.jp/works/16817330664723696766/episodes/16818093073428994388
俳句
寝転んで
わかりやすく、そしてダイナミックな視点からの春を詠っておられてすがすがしいですね。三月が季語というのもまた大胆ではないですか。
と直感的な感想を抱きながらも、あくまでも東京基準の話ですが、三月というのはまだ寒い日が多く、たまに暑いくらいの日があるかという月でして、「三月」にその温かい日の希少性を感じさせます。四月とか五月だとありふれた穏やかな日になりますが、三月はそんな日があるかないか、日によっては桜が咲きそうかそうでないかのような境目でもあると思うのです。そこの奥深さを感じました。春が見え隠れするちょっとした「パンチラ感」(←ここまでの解説をすべて台無しにしている)を感じました。
風吹きて桜競ふや大回転
大回転。春の強風に舞い踊る桜の花びらたち。最後までわたしたち人間を楽しませてくれる桜というのは、日本人にとって精神的にも貴重な存在なのでしょう。枯葉の掃除には苦労しか感じませんが、桜の花びらのピンクを見ると、少しだけ心躍るものがあります。やはり一年にわずかしか存在できない美というものを感じるのでしょうか。風に揺らされるものに対して「競うように」という表現はわたしも好きです。レースカーテンの揺れている様を描く時に使用いたします。とても素直で良い句ではないでしょうか。
春の空スターアニスの香を残し
(スターアニスは八角とも呼ばれるスパイスです。星の形をしており、台湾料理によく使われます。「THE・中華」な、あの香りです。中華街で食べ歩き、角煮丼が美味しかったのです) {解説引用}
若い頃、お昼ご飯食べに行くためだけに日帰りで台湾・香港行っていた身としては何やら懐かしい匂いを感じました。まさに「THE・中華」ということばぴったりなもので、わたしも大得意なわけではないですが、やはりあの香りあっての中華というのは間違いのないところであります。
ゆげさんは中華街での体験を詠んでおられます。いいですねえ。わたしも年一回くらい横浜の中華街に行きます。子供たちは本格的な中華がまだ苦手なようですが、わたしと旦那は八角効いたものを食べるのと「やっぱり中華食べてる!」という感じになれます。
スターアニスに星をかけていて、素晴らしい句だと思いました。
今回もご参加いただきまして、ありがとうございました!
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