第4話 ダンジョン商店街

 翌日私は朝早くから商店街に向かった、まだ日が昇る前だということもあり人は全くいないこれなら私がダンジョンを作っていても誰も気づかないでしょう。


 「よし!それじゃあ早速ダンジョンを作りたいんだけどダンジョンを作る場所はもうある程度決めてあるからコア今からそこに行くから意見聞かせてね」


 『わかりましたマスター、お任せください』


 私たちは富士駅方面から商店街に入って進み5分もせずに目的の場所に辿り着いた。


 「ここがダンジョンを作ろうと思ってる場所なんだけど、どうかしらコア?結構大きい店舗だからダンジョンに入る人で混まないくらいには入り口も大きいしダンジョンの入り口を店舗の端に作れば他のスペースでダンジョンで手に入れた素材とかアイテムの買取なんかもできるんじゃないかしら」


 私がダンジョンを作ろうと決めていた場所は商店街の中央あたりにある元居酒屋だった空き店舗だ、かなりの大きさがあり2階まであるので1階にダンジョンを作り1階の残りのスペースと2階をダンジョン関係のお店にでもしてもらえないかなぁと思っているのだ。


 『なるほど、いいのではないでしょうか?駅からもそこまで遠いわけではありませんし近くにも人が集まる施設が複数あります、おそらく商店街だけではなくその周辺建物もダンジョンを探索するもの達専用の施設などができるのではないでしょうか』


 どうやらコアもここにダンジョンを作るのは賛成のようだしここにダンジョンを作るのは決定ね。


 「それじゃあさっそく始めましょう


 私がステータスというと目の前に私にしか見えない半透明のプレートが現れた。

 このステータスボードこそが私がダンジョンを初攻略した報酬だ。



 名前 あかつき 美羅みら

 年齢16


 Lv 1

EXP 0/100


 HP 100/100

 MP 200/200

 

 STR 40

 VIT 20

 AGI 30

 DEX 40

 INT 20

 

 保有DP 1000DP


 装備 なし


 スキル【ダンジョン運営Lv1】【剣術Lv1】【気配遮断Lv1】


 称号【ダンジョン攻略者】【ダンジョンマスターNew】


 これが今のは私のステータスだ、正直ほかに比較できる相手がいないのでこのステータスが高いのか低いのかはまだわからないがコア曰くステータスを見るには基本的にダンジョンマスターにならなければステータスを見れないらしい、つまり現在ステータスを見れるのは私だけなのだ。


 「それじゃあまずダンジョンを作りましょうか」


 私はスキル【ダンジョン運営】を使い空き店舗の中の真ん中奥にダンジョンの入り口を作った。

 店舗の1階の形は横4m×縦8mの縦長の店舗で商店街の中では意外に大きい、2階に上がる階段は1階入り口から入って左にすぐ階段があるのだ。

 ダンジョンは奥の座敷があった場所に作り出された、作られたダンジョンの入り口は洞窟の穴の形をしていて商店街の雰囲気からして場違い感がすごい。


 「洞窟の穴ってねぇコア、ダンジョンって外見変えたりできる?」


 『可能ですマスター、ですがダンジョンの外見を変えるのもDPを消費してしまいますがよろしいのですか?』


 コアの言う通りダンジョン運営でDPを使ってできることには色々なことがあるその代表的なことが魔物を召喚することだろう。

 ダンジョンを防衛するには罠や地形を変えるなど色々とあるがやはり魔物を召喚して探索者と戦ってもらう方が楽なのだ言うなれば魔物はダンジョンという要塞を守る兵士である。


 「う〜ん、ダンジョンの外見の種類だけでもかなりの数があるのね」


 ダンジョンはダンジョン内を変えるもの以外にも外側を変えるものも数多くある外見を変える理由は見栄えを良くするのとより大きくの探索者をダンジョンに入れDPを獲得するためだ。 

 DPを稼ぐためにはダンジョン内に探索者を入れなければならないがダンジョンを攻略されダンジョンコアを壊されないように様々な仕掛けをしなければならない。

 だが美羅は少し特別なダンジョンマスターだった、なぜなら美羅はダンジョンコアとして一つになっているからだ。

 本来ダンジョンマスターとダンジョンコアは別々に存在している、例えダンジョンマスターが死んだとしてもダンジョンコアがあれば生き返ることができる、逆にダンジョンコアが破壊されればダンジョンもろともダンジョンマスターも一緒に死ぬことになるのだつまりだ、ダンジョンマスターとダンジョンコアは一蓮托生なのである。

 だがミラの場合はダンジョンマスターの美羅とコアが一つになっていることそして美羅が見た目が人間ということもあってダンジョンマスターだとバレにくいのだ、そして本来ダンジョンマスターはダンジョンの外には出られないが美羅はダンジョンマスターでありながらダンジョンから出ることもできるというダンジョンマスターとして少し矛盾した存在なのだ。


 「よし決めた! お店の中に作ったんだから巣窟みたいな自然な感じの入り口じゃなくて人工的な入り口のほうがいいよね」


 美羅はそういうとダンジョンの入り口を洞窟から変えてポータルの様なものにした。

 新しくなった入り口は白い大理石のような石が扉の枠の形に積み上げられて形造られ黒い膜の様な闇が広がったものになった【ダンジョン運営】のスキル欄にはその入り口の名前は【】と書いてあった。

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