第17話 体育祭〜本番〜

今日は待ちに待ってない体育祭だ

正直寝過ごしたかったが

オレがいないと勝利はかなり難しいと思っているので

オレは渋々体育祭に参加することにした

ちゃんとオレは参加するのを知って

クラス内なのに


「麟斗ぉ、よかったよぉ……」


と雫が抱きついて


「絶対に優勝しようね!」


そんなことを言われてしまった



「水無月男……先日はすまなかった……」


オレと雫とパーティーを組む入江という男がいきなりオレに謝ってきた

なんのつもりなのか?

今さら実力不足なのを知ったのか?

棄権するのか?

いきなり話を切り出されたので頭の中で色々なことを思案する


「選抜試験のとき……俺は仲間と一緒に出れなくてお前に言わなくて言いことを行ってしまった

しかし、あのチームだと実力が不足していたと思う

あのチームは実は7人組だったんだ……」


まさかのカミングアウト

なんか序盤から辺に連携だけそこそこやるなと思ってたが7人で組んでたとは


「あたしは……強制的に入れられた……」


雫はそんなことを言う

1番協力的ではないと思いキルするのを1番後にした雫だが

まさかそんな裏があったなんて……

オレはボコしてよかったと思った


「麟斗がチームをボコボコにしてくれてよかった……

かっこよかった……あたしを救ってくれて、ありがとう」

「俺からも感謝を言わせてくれ……お前がチームをボコしてくれてよかった……そうしなきゃ多分予選で敗退していたと思う」


正直他のチームのレベルはよくわからないが

一般的な大会だと予選落ちは確定レベルだろう

運良くこの実力で本戦行ってもただ恥をかくだけのレベルだ

正直このレベルがクラスの代表だとBクラスの名前に泥を塗っているのと同じだとオレは思う


「当たり前のことをしたまでさ

それで本番の作戦はどうする?」

「あたしは麟斗と一緒!心配だし怖いし!麟斗の役に立ちたいし!」


相変わらず雫はオレと一緒がいいと言う

リアルでもそうなのか、手を恋人繋ぎで握ってきた


「まず拠点を作ろう、そしてから敵チームから隠れて行動して予選突破だ」


ちなみに予選突破の条件は3位以内に入ること 

入江が言った通り堅実なやり方なのでオレはいいと思うが


「オレは敵チームとやってくる 雫も行くか?」

「うんっ!麟斗くんと一緒なら行くよ!」

「入江は拠点で待機だ、ステイ入江」

「つまりステ入江といいたいわけか……」


くっそつまらんダジャレが聞こえてきたのだが華麗にそれをスルーして


「なぜ敵と戦う?余計なリスクを増やすだけだろう?」


確かに入江の言う通りでもある

変に敵と戦ったら普通に負ける場合や不慮の事故に巻き込まれてやられる場合もある

なんなら選抜試験みたいに敵同士が結託してる場合も考えられる

けどそのリスクを考慮してもなおオレは敵と戦いたい

それはなぜか?

その理由はとても単純だ


「敵のレベルを知りたい これまでオレたちは敵と関わってないからな 

同盟結んでないわ敵対宣言もされてないわ 

よく言えば未知数 悪く言えば不気味

オレたちはそんなチームだ」

「しかし、それだと上手く立ち回らないとやられるぞ?」

「なんのための入江と雫なんだよ」


雫はオレと一緒に戦ってもらいたい

もちろん1人だと色々なリスクは付きまとうが、オレとの練習で強くなったので大丈夫だと思う

入江には伝えないといけないことがあったな


「なんでお前を残したのかわかるか?入江」

「そりゃあ偶々なんじゃ……」


偶々?そんなわけはない

なぜならあの時全残りプレイヤー生殺与奪の権利はオレにあった

誰を選抜するのかはオレが選べたわけだ

1人は非協力的だった雫

簡単にオレと協力できると思ったからだ

そしてもう1人は……


「あのチームの中で1番の実力者はお前だ 入江」


あのチームの中でリーダー格ではないが非常に高い実力を持っていた入江を選出した


「お前なら隠れながら行動できて、もしもオレたちがやられても生き残れるだろ 

戦闘もそこそこできるし」

「しょうがないな……頼むから死なないでくれよ……」

「死んだらその時はその時でってことで粘ってくださいね〜」


さぁ、そろそろ時間だ

相手はどのくらいのレベルかな?

楽しみだ



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次回

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