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人生で得られる幸福に限りがあるとして、
僕のそれはどれくらい消費されただろうか。
残り幾ばくも無い人生を、
どうやって振り分ければ
幸せだったことにして貰えるだろうか。
命に価値を見出だせなかったことを、
誰に謝ればいいのか。
知らないことも知っていることも、
知らない振りをしていることも
まとめて愛せたら良かったのに。
寂しさにかまけて
正解を探そうとしたのがいけなかった、
とは分かる。
それ以外を分かろうとはしなかったことも。
努めて健全に真っ当に真摯に
受け止めて吐き出さずに
飲み込むべきだった。
否、途中までは出来ていた筈なのだ。
迷子を見失って迷子になる。
冒頭にかえって幸福を不幸に置き換える。
僕はどれくらい不幸に消費されただろうか。
この世にごまんと地獄があるから、
人生の殆どを不幸に出来る。
事実に基づき検証されて、
賛成多数で可決となる。
僕の幸福は不幸に詰め替えられる。
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