二百二十六羽 ☆ リュリュエル、暴挙!

「ん~~~。過去にですか?

なんとなく心あたりがあるような?

そういえば、デヴィ様とラブエルから秘密って言われてることがあるんですけど~」


「ラブエルから!? デヴィって誰よ!

心あたりって何!?

早く言いなさいよ! でないと首しめるわよ!」


「もうしめてます~!」

「早く白状しないともっとしめるわよ!?」


「ふぃわ!?

ボクはくすぐりの刑がいいですぅ〜。

ん〜〜〜? もしかしたらですよ?

とってもとっても大昔にあった、えっと〜、なんでしたっけ?」


「なんでしたっけ、じゃな〜〜〜い!

思い出して!」


「ん〜とですね……しんまたいせん?が起きたころにいるのかもしれません?」


「神魔大戦? 何それ!?

そんなの歴史の教科書に載ってないわよ!?

ヨウメちゃん、神魔大戦なんてあった!?」


「い、いや、そういう大戦争のようなことは一度もないのだ」


「みんな! そんなこと言ってる場合じゃないぞ!

天使や人間の兵隊がどんどん押し寄せてきてる!

俺、どうしたらいい!?

異世界転生してから、はじめて見る人間たちと戦いたくないよ!?」

「ないよ〜」


「マオくん! 相手を傷つけないで気絶させたり、無力化できる!?」


「え!? 魔獣ばっかり相手してたから、そんなこと一度もしたことないけど!?

……でもさ、がんばらないとヨウメちゃんや殿下の仲間たち、この国の人たちがやられちゃうもんな!

俺、がんばる!」

「がんばる〜」


「マオ様! ありがとうございますなのだ!」


「リュリュエル! わたしたちは空にいる天使たちと戦うわよ!」

「はい! ちゃんとサポートしますよ!」


「貴様ら! 我らのために命をかけて、仲間に敵対するというのだ!?」

「ふん! 天使の暴挙を黙ってみてられないわ! 当然よ!

ヨウメちゃんたちは殿下くんをしっかり守ってあげて!」


「すまない! 貴様ら……いや、貴殿らの温情、痛みいるのだ!」


「マオ様! 乱戦必死です! 死なないでください!」

「勇希ちゃんを探さないとだし、もちろんだ!

てふてふ、行くぞ!」

「お〜」


かなり高いところにあるバルコニーから飛び降りて戦場へと駆けるマオ様とてふてふちゃん!

ボクとフィスエルは空中にいる天使たちとバトル開始です!


「殿下! わたしたちは殿下をお守りしますのだ!

ものども! 防御陣形のまま、隠し部屋に逃げるぞ!

場合によっては隠し通路から脱出するのだ!」

「でも、ヨウメ! 僕は隠れてるだけでいいの!?」


ヒュー!

ドッコーーーン!


天使の聖技による岩の塊がヨウメ様たちのいるバルコニーをぶち壊します!


「きゃああああああ!」

殿下くんと部下さんたち「うわああああああ!」


がれきと落下するヨウメ様たち!

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