Episode1-7 Cryng saint -泣いた聖女-

”わたしはもうこの世にはいられない。あいつに計画がばれて、死罪になってしまったから。心配しないで。あとは任せたよ。セイラお姉ちゃん。”


伝言手帳コミュニケーションノートに書かれた文は、妹セレスの遺言だった。

「…どうしてなの!!!また会えると信じてたのに!何で私を遺して先に逝っちゃうんですか…!なんで!どうして!」

もうセレスには会えない。突き付けられた現実に、泣き崩れる私。


「神よ!一度でいいから、私の妹に会わせてください!」

…祈っても何も変わらない。…そうわかってるのに。


「なんで…」


「…もう一度、セレスに会いたかった。」


そう呟くと……


『泣かないで。お姉ちゃん。』


聞きなれた声が、わたしの耳に入った。

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