エッセイ開始に当たって決めた〝5S〟が出来てない僕は

 短く!

 鋭く!

 早く!


 短く!

 鋭く!

 早く!


 これは何かというとですね。

 ウェブでエッセイを書くにあたり、やっていきたい3Sというやつ。結構マジメにこのような埒も無いことを考えていた。エッセイ集を置くにあたり、こんな僕もこう……色々と考えた。

 ムリヤリに頭文字をSにしている。そこは勘弁して。すでに英単語の方を強引に持ってきてる。何かもう、とにかくSにしたかった。




1.短く! (Shortly)


 短さは正義。読まれるために正義。よーし、毎回二千字ぐらいに余裕で収まるぐらいにしてやろ。



2.鋭く!(Sharply)


 これはすごく抽象的なのだが。

 まず語り口を鋭く簡潔に! ということ。また同時に、が自分独特でなければダメだろうな! ……ということ。

 ウワァこじつけぽい。が、事実でもあると思う。ともかく、自分なりの鋭さとか角度を含むように、たまに意識はしておこうという。

 なんせ超平凡な生活を営んでいる僕だ。表面だけなぞったら、サザエさんより変化がねーのだ。

 ノリスケもメシたかりにこねーし!

 中島も野球の誘いにこねー! 


 であれば……なんかこう、ちょっとでも楽しく面白くするにはどうする。

 記述者たる僕自身が面白いか? あるいは題材と文章が面白いか? 

 どちらかはなければ、ダメだろう。

 前者はなかなか、意識してできることじゃない。ので……気を払うならば、後者しかない。ノンフィクションだから一切ハナシは盛らない。事実は盛らないというか、盛れない。その範囲内で楽しくしていこう。



3.早く!(Speedy)


 早さは正義。

 ペースが早い方が断然イイに決まってるのがウェブ投稿だ。

 しかし……。

(これなら人目に晒しても大丈夫だ!)

 と思うトコまでは書きたいし、そこまで揉んでから公開したい。これは書き手ならそうだと思う。程度の差こそあれ。

 しかし……エッセイに関しては。あまり頭の中で長い事あたためて、下書きを揉みまくったところで実際に起こったこと以上は書けない。ピーンとひらめいた展開も盛り込めない。神のように降りてきた、魅力的な新キャラも途中出場はできない。

 比較的、偏執的な僕でも早さが発揮しやすいのでは、と考えた。何時間も草稿を前にウダウダ悩んだところで、あったことを書くしかないのだからな。


 以上だ! これが三つのS!


 で……あと、さらに二つある。語呂が悪いので、ひとまず5Sにしなかったが――


・4:専門性(Speciality) 

・5:生活感(Sense of life)


 ――の二つだ。

『生活感』に至っては、どうしてもSにしたくて、意地になっている。もう(SEIKATSUKAN)でも良いだろ……ってレベルになってんな。スーパーマーケットみたいだけど。生活館ってありそう。

 この二つも一応、解説いれとこ。



 4:専門性(Speciality)については言うまでもなく。

 これはエッセイ……に限らないがモノを書くうえで、チートと言っていい。ズルでもないのにこの単語を使うの、本当はすごく嫌だ。しかしとにかくケタ違いに強い。専門性の高い職業の方や、知見を持つ方の文章は本っ当~に面白い。

 作家さんやらライターさんならここんとこ、取材や勉強でおぎなって価値を高めるのだろう。

 そんな暇もやる気もない僕はどうする?

 まあ自分なりに、

「それなりに詳しいやつ!」

「それなりに珍しいやつ!」

 をなるべく拾いつつ書くしかない。及ぶ訳もないがそのくらい心がけよう。



 5:生活感……これも、言うまでもないか。ウェブ投稿サイトにおいて生活者としての感覚描写は、読者の共感能力をすごく刺激する。ライブ感が強いから。

 筆者が自分を赤裸々にさらけ出しているかどうか? 

 これは生活の些いな描写で、読者はアッサリとサックリと見抜く。逆に言えば……嘘や見栄を張らずにちょっと生活感はさむだけで、リアリティが増す。

 これも心がけよう。だってこんなラクな話、あんまりないよ。



 で、これ――結局は5つ――を僕が心がけシッカリ出来ているか、なのだが。


『1.短く!』 

  ……これこの回は行けそうだぞ! 二千前半でぐらいで収まりそう。身についてるかはともかく、できなくもない気がしてきたぞ。


『2.鋭く!』 

  こればっかりは。骨董と刀剣はね、題材は悪くないとは思う。……オナラは知らん。オリジナリティあるかなんて、結局は読んだ人に聞かないと。でも盛ってないぞ。うん、それは自分で確認できる。盛ってない。そこは出来てる。


『3.早く!』

  うう。リアルに胸が痛む。エッセイ自体は、僕にしちゃ早い方なんだ。コレは要努力だな。努力目標。出来てるとは言えない。が、マシにはなっている。もっとがんばりましょう、と赤ペンを入れたい。改善の兆しはみられる。


『4.専門性』

  元から無い。自分なりに出せてるか? エピソードによる。

 一方、どこにでもある他愛ないことも書きたい。なので気にしすぎないことにする。これに捕らわれると、自縄自縛で何も書けなくなっちゃう。

 こいつァ、劇薬だぜぇ? 狂気の世界の始まりだぜぇ?

 フィクションでもさ。今までにないものを……! と、設定に夢中になると。色々キツイじゃん。


『5.生活感』

  まあまあ出てるんじゃないだろうか。背伸びはしてないしな。生活の悩みそのものなハナシも一個あるし。経過観察とする。



 なんかスゴイ理屈っぽくなった気がする。せっかくだから感情的な事も書く。


 ……なにやら、エッセイを面白く書く方法だ、面白いエッセイの書き方だのネット上に色々あるらしいなぁ⁉ あるようだなァ⁉

 検索ボックスにエッセイって入れただけで、3番目に『書き方』ってサジェスト出たぞ。いいと思う! パクるのはイイことだ。でもどうせパクるなら、自分で読んでパクるべきだ。

 その時に、自分にしか読み取れないモノをパクれる。単なるパクリじゃない、自分の感性で発見して盗み取った、ひょっとすると自分にしかマネできないパクリだ。

 だいたいなぁ! 

「自分は面白いモノ書ける! 他人にも教えてあげよう!」

 なんてのはビジネスか承認欲求モンスターなんだ! 

 ハナからそんなヤツに染められて、答えだけ集めてを擦り減らしちゃうことない。もし行き詰まったら、カクヨムにはエッセイの妙手も、あなたの理解者も、山ほどいるのだからな!


 あーあ、独断と偏見を追加したら二千五百になっちゃった。



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