第3話 私を妾にしようと義弟が襲ってきました
さて、まず、何からしたら良いんだろう?
私が考え出した時だ。
「オギャーーーオギャーー」
シャルルが泣き出したのだ。
「あれっ、おっぱいの時間だったっけ」
不思議に思いながらシャルルに乳首を含ませたらシャルルが吸い付いてきた。うーん、いつにも増して良い飲みっぷりだ。
「かわいい」
私はお乳を飲むシャルルを見つめたのだ。こんな可愛い赤ちゃんはどこにもいない。
私は親ばか全開だった。
そんな私の至福の時間を邪魔した奴がいた。
「奥様。クレイグ様がいらっしゃいましたが」
侯爵家のメイド頭のマイヤーが言ってきたのだ。
「こんな時間に?」
私はシャルルとの至福の時間を邪魔されて少し切れた。
「どうされますか? 追い返しましょうか」
私付きのアリスが言ってくれた。
「しかし、クレイグ様は大切な相談があるとのことですが」
マイヤーが驚いて言ってくる。
まあ、シャルル様の実の弟だし、無下にすることも出来ないが、私としてはシャルル様がなくなった時に近くにいたというクレイグには不審に思う点もあった。
「このような時間に訪ねてくるなどいくらクレイグとは言え非常識なのではありませんか。何でしたら私が世間の常識をしっかりとクレイグには判らせて参りますが……」
アリスはそう言って出ていこうとする。
「いやいや、アリスがやると洒落にならないから」
私はそう言って制すると
「息子への授乳を終えたら行くから、少し待ってもらって」
私はそう言うとマイヤーを下がらせたのだ。
「アリス、クレイグは何しに来たと思う?」
「さあ、ただ、クレイグ様は御主人様が亡くなった時に一番近くにいた者です。十二分にお気をつけられたほうが良いかと」
「判ったわ。ただ、クレイグが私に何かしてくるとは思えないけれど」
私はまだまだ考えが甘かったのだ。
「お待たせしました」
30分くらい待たせてから私は応接室に入った。
クレイグは少しムッとした顔をしていたが、慌てて笑顔を見せてきた。
「いや、ごめんね。姉さん。遅くに」
クレイグは如才なく謝ってきたのだ。そのクセ目はしっかりと私のスリットの切れ目を見てきたのだが……
「いえ、なにか重大なお話があると聞いてきたんだけど」
「そうなんだ。実は兄さんは話していないと思うんだけど、父さんの治療に結構金がかかってね。商人から結構借金をしているんだ」
「まあ、そうなの」
私は夫からは聞いていたが、今始めて聞いたような顔をしてみた。
「そのお金をどう工面するか至急相談しなければならないんだ。おじさんは姉さんをその商人の所に後妻にやって借金を帳消しにしたいみたいだけど」
「だから叔母様があんな事を言われたのね」
私は頷いた。
「僕としてはそんな事は許せないと思うんだ。姉さんもあんな年寄の所に後妻としていくのは嫌だろう」
クレイグはそう言うといやらしい笑みを浮かべて私を見てきた。
「実はその借金を帳消しにする方法があるんだ」
「どうするの?」
私は憂いを含んだ瞳でクレイグを見てやった。
クレイグは下碑た笑みを浮かべて私を見た。
「もう少し近付いてくれるかい。内緒の話なんだ」
「そうなの?」
わたしはわざわざクレイグの横に移動してやったのだ。それも、スリット入りのスカートから少し足を出した状態で。
クレイグは鼻息も荒くそれを見ていた。
「俺は親からもらった少しまとまった金があるんだ。それを出しても良い」
「えっ、でも、私なんかのために使ってもいいの?」
私は聞いてやったのだ。
「それはあんたが俺の物になれば良いんだよ」
クレイグは耐えられなかったみたいだ。
私に襲い掛かって来たのだ。
「きゃっ」
逃げた私を追って、鼻息荒くクレイグが追ってきた。
「良いだろう。姉さん。姉さんさえ俺の妾になってくれれば家内はいずれ追い出すから、姉さんは侯爵夫人のままでいられるよ。このままだと絶対に老人の後妻にやられる。それよりは俺の妾になったほうが余程ましだろう」
そう言ってクレイグが私を抱きしめようとした時だ。
「ギャっ」
私はクレイグの股間を思いっ切り蹴り上げてやったのだ。
男は股間を押さえて悶絶した。
次のその瞬間、
「キャーーーーー」
私は大声で悲鳴をあげてやったのだ。
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