少年と少女は出会い、運命の歯車が回り出す。ドラゴンの羽ばたきと共に。
- ★★★ Excellent!!!
ドラゴンに乗って空を旅する少年少女の王道冒険譚。
戦災孤児だった主人公ロン・デッキランナーと、ヒロイン「ハナ」の出会いによって物語は動き出します。ロンには、特別な戦闘能力はありません。ハナと出会うまで、労働者として採掘都市フォールミーで働かされていました。
しかし彼には、ドラゴンライダーとしての素質があったのです。
彼らがドラゴンに乗って、空を飛ぶ様子は躍動感に溢れており、ロマンを感じました。
また作中の空中戦は戦場の立体感や、速さが演出されており、読んでいて爽快感があります。
この世界には、ドラゴン、ドワーフ、○○エルフなどのファンタジー感のある登場人物たちがいる一方、ほぼ人間の機械人形や、銃器、兵器が登場します。
近代兵器を使うのは、主に敵役となる帝国です。
主人公目線では、帝国は、圧倒的な戦力を誇る強敵です。
しかし読者目線では、放たれる銃器の弾丸が緊張感を生み出しており、ドラゴンライダーの空の戦いを盛り上げています。
さらに世界観に着目すると、軍拡を推し進める帝国と、周辺国の軋轢を描いた戦記として読むこともできると思いました。
旅は、帝国に支配された土地から、幻想的な国、オリエンタルな雰囲気のある国へ。
ロンたちは、旅の仲間を増やしながら、目的地を目指します。
ドラゴンのコルルもただの乗り物ではなくて、ちゃんとした仲間として描かれており、ドラゴンライダーがどのような存在なのかを表しているように思えました。
また犬頭の機械人形ベルマンを筆頭に、頼れる仲間たちが空の旅を支えています。
ロマン全開の素晴らしい物語です。また主人公たちを襲う強敵たちも魅力的です。
素晴らしい物語を生み出して下さりありがとうございます!