第8話
「〜、ァ…ァあ…」
「「え?」」
「あぁー…あ、喋れるようになりました。」
「っ!?」
「キャァァ!喋ったァァ!!?」
女性は分からない声から徐々に分かる声になりついに言葉を話した。
2人それに対して驚きナノは目を見開いたままとりあえず女性を抱きしめてエルファは発狂?した。
「あらあら?主様の名前ナノ様って言うのですね!やっとあなたと意思疎通ができるようになって…私、嬉しいです!」
「むぎゅ…!」
「え?えぇ?精霊が言葉を??え、まさか精霊…王?いやいやありえないわよ!?精霊王は長い年月をかけて生き残った精霊が澄んだ場所で生まれるものって…えぇ!!?」
抱きしめ合う私たちを見ながらエルファはそう言ってより混乱した。
さて、そんな混乱の中(エルファだけな気がする)抱きしめられているナノの考えていることを聞いてみましょう。
「んぅ(へぇ!精霊王ってやっぱり居るんだな!それにそうやって生まれるのか!?あ、水の精霊王ならもちろん名前ってアクアとかウンディーネなのか!!?混乱してるエルファは確かこの女性を精霊王?って言ってたよな?ほうほうとなるとこの精霊がアクディーネなのか!(名前がどっちか決まらなく混ざってる)おぉこれが…うん。もうちょっとこう水っぽさが欲しいところだな?こうしとしとって感じで!!匂いは?くんくん…いい匂い?…例えるなら花畑に雨が降った後の匂い?うん!いい匂いです!どこから花の匂いが?体の中にあるのか!?…手を突っ込んじゃダメかね?ダメだろうな…やって良い?ダメ?ダメそう。)」
「あら?そんなに顔を埋めてどうしたのですか?そんなに主様は私のことがお好きなのですね!あぁもちろん私もです!!」
「だんだん落ち着いてきたわ。…いやいや、おかしいわよね?なんで喋るのよ?それにナノちゃんを主様って言ってたわよね?それより私も抱きしめたいのだけれどそろそろいいかしら?いいわよね?」
混乱から落ち着いたがやはり目の前で起きていることに理解できなく再度混乱してしまうエルファは癒しを求めて抱きしめられているナノを取りぎゅっと抱きしめた。
「あぁ…癒されるわぁ」
「すぅ…(お?次はエルファか?そういえばエルファもいい匂いしてた!…どんな匂いだったっけ?失礼して再度確認…いいよね?抱きしめてきたし良いってことで!すんすん…なんだろう?桃?レモンと桃を程よく混ぜた感じの匂いだ!甘い匂いなんだけどどこからさっぱりとしてる!ん?なんで私女性の匂いを嗅いでるんだ?ってかなんか女性固まってね?あ、動き出した!そして女性の懐に帰還?しましたとさ!え?取り合い始まってしまうのか?しまうな!エルファ?そんなに妬ましそうに女性を見ないであげて!うわっ!うへっ!ぐふっ!?や、やめうっ!ろぉ!!?)」
ナノを取られて取り返す女性、そしてエルファも盛られたら取り返しとナノは2人の間を行ったりきたりとし、最後はナノが女性の方に行った時に限界を迎え、吐いて取り合いは終了した。
「「ごめんなさい」」
「ふん(なんで吐くまでするかなぁ!おかげで女性の体に吐いちゃったじゃん!それ以上にかかるはずのやつが女性の体に入ってそのまま消えていったことだけどあれってもしかしてたべtいや、流石にね?ないよね?よし!考えないことにしよう!ふぅ…落ち着いてきた。そろそろ許そう!なんか二人ともしゅんってしててかわi可哀想だしな!」
そしてナノは2人を許し、2人はほっとした顔をした後、女性のことが気になりだしナノとエルファは女性に説明を聞くことになった。
「さて、説明をする前に言うことがあります。エルファさんが言ってた精霊王の件なのですが私は精霊王ではありません。精霊王の1つ下、
「精霊姫?聞いたことないわ?私てっきり子精霊、精霊と精霊王だけだと思っていたのだけど」
「納得(ほほう?精霊王じゃなくて精霊姫とな!?あれかな?階級的なやつか!?むむ…まだ細かく分けられてそうだな?子精霊の下もありそう。微精霊とか?そもそもそこまで行くと精霊と言わず別の名前になりそうだな?上もありそう!下級、中級で上級みたいな!なるほどなるほど、つまり結構偉い精霊になった感じなんだな!理解した!)」
「えぇ!?意味わかったの!?早すぎじゃないかしら!?」
「流石私の主様です!これだけで私のことを理解なさるとは…。」
それからも説明を受け最終的に何故か…
「貴方様はエルダーエルフの生まれ変わりってことね!私…ナノちy様に会えたことがとても嬉しく思うしそれに感動だわ…」
「ふふふ、そうですそうなのです。ナノちゃんは言い換えれば生まれ変わりのような者なのです!」
「えぇ!はっ!こうしちゃ居られない!?故郷にこの事を言わないとだわ!」
何故かエルファは片膝をつきまるで王様にするかのような姿勢を取りながらそんなことを言いそれに対して女性は共感する様にエルファの隣で同じ姿勢をとって頷いていた。
うん…とても変な勘違いが巻き起こっていた。
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