心情の襞がとても細やかに、日常風景と絡み合って同等のものとして描写されていて、全てがビビッドな感覚を伴って知覚できていた思春期の頃を思い出します。
別れが近づく独特な季節の空気感、言葉にしないほど積もり積もって敏感になる心の接触が、スタンプ一個で風船のように弾ける感覚。
全て「今」にしかない生々しい鮮やかな描写だと感じました。
作者からの返信
心情の描写がそもそも不得手なところに、慣れないやり方でそれを表現しようとした結果、もしかしたら読みづらい作品になってしまったかなと、不安を覚えていました。
鐘古さんのコメントを読んで、その不安もなくなりました。反省すべき点は多々ありますが、公開して良かったと今は思えます。
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。
編集済
ああ、そうなったんですね。恵美は夢を追いかけることにしたんですね。
サーブの精度が上がるたびにサヨナラが近づいているようで、ひたすら切ない……
それに今作ではのり子が恵美のことを一度も名前で呼ばず、ひたすら彼女としか呼ばないのも、のり子なりの準備のように思えて胸が痛くなります。
それでもこれはプロローグ。お互いの道が別れても、いつか同じ空を見れる日が来るといいなあ、と願わずにはいられません。
前作の日常における微妙な距離感とはまた違った、高三終盤ならではの焦燥感と再出発への予感がリアルに感じられて、すごく良かったです。
後日談が読めて嬉しかったです、ありがとうございました!
作者からの返信
同じ距離感のままでいつまでも、という二人の姿が思い描けなくて、こうなりました。
本編から空気感をガラッと変えてしまったので、書きながら戸惑うこともあり、読みづらい作品となってしまったと反省している部分もあります。
にも関わらず、二人への温かなコメントに加え、過分なレビューまで頂き、心から感謝しております。
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。
拝読させていただきました。
別れが近づいている空気感をここまで繊細に表現できるとは。
小物の扱いが上手いなぁと思いました。丁寧に使っているスマホとかローファーとか。
登場人物の距離感がとても細やかに描かれていて素敵なのは前作と変わらず良いですね。
今回特に印象深いのが、冒頭のバレーボールが飛んでいって壁に当たるシーン。
物語の最初の大事なシーンなんですが、ボールの行方を追う感じが、映画の冒頭のようで。
面白かったです。
作者からの返信
前作とはまた違った空気感と距離感だったので、書いていて難しい部分もありましたが、それを読み取って頂けたこと、とても嬉しく思います。
冒頭のシーンは「non-sugar」のプロローグと繋げたいという想いもあり、特にしっかりと映像として頭に浮かぶように書いてみたつもりです。映画のような、とのお言葉を頂けて、心の中でガッツポーズをしております!
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。