ブキミちゃん
「ブキーミちゃん、ブキーミちゃん。あっそびましょー」
小学校高学年辺りの少女たちが言った。
時代錯誤も甚だしいようなプレハブの、家というよりは小屋に等しい、そんな汚い家の前。
少しして、からからと控えめな音が鳴り、玄関の曇りガラスの張られた戸が引かれると、一体の人形が姿を現した。
知育玩具、もしくはマヨネーズのキャラクターとして知られるような、あのソフビ人形だ。
洋風のおべべを着せられて、身なりだけはお姫様。
しかし細部を見ると純白だったろうフリルの端から黄ばみが目に見えて、薄汚れているのがわかる。
それが引き戸の真ん前に姿を現すと、少女たちは甲高い鳥の鳴き声のような笑い声を遠い山峰まで届くようにさびれた山村に響かせた。
「きゃーっ!」
「出てきた出てきた!」
「こっわー。逃げろー!」
声色だけは無邪気な様で口々にそう言いながら少女たちは蜘蛛の子を散らすように軒先を逃げ惑い、田畠の脇を抜けて、散り散りに走り抜けていった。
何も、人形が独りでに出てきたのではなかった。
曇りガラスの向こう側には小さな影がある。
そこに座った女の子が、そこからなまっちろい、枝のように痩せ細った腕を伸ばして、人形を立たせているのだった。
そうして、その日もまた、
人形は少女たちの背中を見送っていた。
◇
初めは喜ばれた。
子供にとっては長すぎる夏の退屈な日々の中で、ふと思いついた企て。
「ねぇ、暇」
「うん。なんかないかな、面白いこと」
「ゲーム、動画、配信」
「どれも飽きた……ってか、そうじゃないんだよ。私たちが何かしたい」
「だよね。暇すぎてわたし、夏休みの宿題もう終わらせちゃったくらいだし」
「マジ? それはないわ……」
「じゃ、あんたはまずそれをやりなさいよ」
「違うの。机に座ってやることじゃなくてさー」
「ま、その気持ちはわかるけど……」
この世界はもう終わっている。なぜって、私たちが産まれてくる前から全ては完成し尽くされてしまっている。
これをやるには、これを踏まえて、こうこう、こう進んでいくのが最適解。それが産まれた時からもう決まっていて、外れた者はなれない。
アニメを見ているときに、造詣の深い年の離れた兄が言っていた。
物語なんてのはシェイクスピアの時代にやり尽くしてしまった。だから、今あるのはそれの焼き直し。完全なるオリジナルなんてないんだよ。
私たちが今、見ているものも。
読んでいるものも。
大人たちがかつて子供であったときに同じように体験したことを、目線や役割、趣向を変えたり、薄めたり、そうして辿っているにすぎない。
同じならばまだいいかも。
問題は続けるごとに純度は落ちていく、というところにあるのかもしれない。
どこもかしこも必死だった。違うと言えるのはきっと、方向性。楽しませるよりは、惹きつけたい、惹きつけなきゃという思惑から一話からとにかく客層が注目するようなテーマを連ねて、それをひっくり返して、そんなことばかりに皆、夢中になっていて、それはいつか家族と行ったお化け屋敷の陳腐さに似ている。
皆、この兄の言うようなことを分かり切ってしまっているからだろう。それをバカになったという大人もいるけれど実際は逆だと思う。
人間は皆、賢くなりすぎてしまったのだ。
だから、そうする。わかっていても。
何をしても、何を見ても、いつかどこかで聴いたような、見たような風景に会話に人間たち。
それを少女らが一番に感じるのが、夏休みだった。
その退屈を吹き飛ばす余興のようなものとして、女の子はこの催しを企てた。
呼び鈴を鳴らして出てくるのがソフビ人形。
「うっわ! それ、すごく怖いよ!」
「うん、うん。なんかジェットコースターみたいだった。またやって!」
元々少女たちの後ろからついて歩くような目立たない子だった。それがそんな風に言われて、嬉しくなった。
それから彼女は友人たちが尋ねてくるたびに同じように人形を出して、少女たちを喜ばせた。
けれど、三回、四回も続けばダレてくる。
「また同じ? なんか飽きてきた」
「それね。最初は面白かったけどさ」
けれども、この企てだって閃きによるもの。そう都合よく次から次へと降ってわくなら苦労はいらない。
その子は悩み、毎日のように人形と相談した。
洋風のおべべを着せられて、身なりだけはお姫様。
その手をとって踊らせるように動かしながら、
「みんなをもっと驚かせてやりたいな。楽しませてあげたいな。だって、最初驚いてもらえたとき。あんなに嬉しかったことは他にないもの。なにかない?」
まつ毛のやたらと長く、ビー玉のように大きな眼をきらきらさせて人形は答えた。
『そうだね。名前でもつけてみたら? 不気味がるかもしれない。そういうの怖いでしょ?』
その子はブキミちゃんと呼ぶようになった。
日々の暮らしの中で、皆の退屈さをごまかすために皆が怖いと思うだろうことを率先してやった。
虫取り、石橋から沢への飛び込み、ライターの火を触る、身体が大きくて怖い体育の先生の脅かし。信号無視。夜の散歩。
あるとき坂道の途中にある公園の端から飛び降りる度胸試しをして、女の子は足の骨を折った。
両親はひどく心配した。
「なぜこんなことをしたの。なにがあったの」
「違うよ、お母さん。私が自分で飛び降りたんだよ。着地にミスっただけ」
本心からそう言った。だって、本当のことだ。
私が皆を楽しませたいと思ったために、自分でやった。世間で言われるようなイジメとかじゃあない。そうだよね?
実際それまではいわゆるイジメと思われるようなことはなかったし、何でも恐怖を乗り越えてしまう女の子はクラスの一躍時の人のようにもなっていたのは事実だ。
それがイジメのようになったのはむしろ、それからだった。
通常小学生にとって骨折などの大きな怪我から帰還するとしばらく勇者のように扱われるものだ。
痛かった?
どんな感じ?
お決まりの質問責めに松葉杖を勝手に持ち出して自分たちでやってみたり、そんなふうに注目の的になる。
けれど女の子の注目のされ方は違った。
「ねぇ、なんで骨折したの」
男子が聴いた、
「大丈夫……? 俺、親から変なこときいちゃったんだけど……おかしなことになってねえ?」
——その女の子と、いつも一緒にいた友人たちの方を見ながら。
それはまるで女の子がイジメにでもあっていて、それで骨折したかのような口ぶりだった。
女の子は反論したが、それよりも強く、素早く言い出したのは周りの友達だった。
「違うって! 本当に! 本当にこの子が突然さ、勝手に飛び降りたの!」
「そうだよ。私たち見てたもん。みんな! 何も知らないくせに私たちのせいにしないでよ……」
「でも……自分からそういうことする?」
「本当だもん……私たちいじめなんかしてないもん……」
友人たちのうちの最も健気に応戦していた少女が泣きだすと、詰めていた男の子たち、周りの子たちも気まずそうに顔を見合わせて、慰めた。
そして、
「じゃあ、なんで?」
「なんで? 自分から飛び降りたの?」
「それってさ……ちょっと、ヤバくね」
お返しは全部、骨折した女の子に降りかかってきた。
女の子は血の気が引いた。
そうなってみると自分でもどうしてそうしていたのか。これまでの奇行が意味のわからないものに思えてくる。
友達を面白がらせたかった。
退屈なやりとりから一瞬でも抜け出せるような。
それだけを考えていたはずなのに。
気がつけば、女の子と目を合わせてくれる友人はクラスの中に一人もいなくなっていた。
遠巻きにされた。心配そうな顔もされた。
大丈夫だよ。治ったらまた遊ぼうね。
皆そうは言うけれども、よそよそしい。治らなくても遊べはするでしょ。避けてるじゃん。
避けてないよ。
じゃあどうして?
どうして無視するの。
とまでは追求できず、女の子は塞ぎ込むようになった。
骨折が治る頃にはグループは別のところにあって、そこでは嫌な話を聴くようになった。
「大体さー最初のだって、普通に引かなかった? アレ」
「あー解る。ちょっとノリ合わせただけなのに調子乗り出してさー」
「それなのに終いには私たちのせいにしようとするんだもん、やんなっちゃう」
「そうやってさ、何でもかんでも他人のせいにしてくるのって最低だよね」
クラスにいれば嫌でも耳に入ってくる。逃げ出したいけれど、授業もあるし、何より私のことではないのかもしれないのに、また騒いだりしたら、それこそ良くないことになりそうだ。
女の子はそのように想像力を働かせて、塞ぎ込んだ。
けれど、調子がいいときなんかには、たまに「ねぇ」と声をかけてみたりもした。
すると、友人たちはとたんにこう聞き返すのだった。
「ん? なに?」
「どうかした?」
「…………」
聴くだに優しいその声に、見れば微笑み浮かべるその顔つき。
やっぱりそれは私の話ではないのかもしれない。こんな優しい顔をしている人たちが。そうだ、私がおかしくなっていたんだ。思い込みだ。私が信じてあげなきゃ、それこそ友人なんて呼べやしない。
女の子は心配性な自分を笑いながら、首を振った。
「ううん……なんでもない」
「そっか。なんか最近元気ない? まだ骨折が響いてるの?」
「え」
特に仲の良かった友人が拳を突き上げて言った。
「早く完全に元気になってさ、また遊びに行こうよ」
「うん……うん! ありがとう。ごめんね」
でも、遊びに行く日はずっと来なかった。
後日になって皆でどこかに遊びに行っていたことを知って愕然とした。
女の子は呼ばれていなかった。その話を聞きながら、女の子は足元がまたがらがらと崩れていくような心地に襲われて、ますます消極的になっていった。
自分から聞けもしない。そうする間にも月日は流れて、女の子と周囲の距離は広がっていった。
自分から動かなきゃ。何かの間違いかもしれないし。
それとも、なにか気に障ることをしてしまっていたのかもしれないし。それだって言ってくれなきゃわからない。
女の子は勇気を出して声をかけてみた。
「ねぇ」
「…………」
「ねぇ」
「…………」
「ねぇねぇ、今度さー新しくできた駅前のお店行こうよ!」
それは別の友達だった。女の子が声をかけていた子も、その子が声をかけるやすぐに振り返って答える。
「お! いいねぇー。そういえばさ、あそこのお店って……」
「うんうん」
そんな風に話しながら、そそくさとその場を離れて二人は行ってしまった。後に残された女の子はまるであの人形のようにその背を眺めていた。
連れ立った二人は立ち尽くすその子を振り返りながら話した。
「……ねぇ。また、来てたね」
「うん……」
「いっそさ……はっきり言ったらいいのに」
「……やだよ。だって、あの子、普通に怖いもん。それで何するかわかんないし」
「でもさ……ちょっとかわいそうじゃん」
なんでこんな仕打ちをするの?
そんな問いかけ一つ満足に聞けなくて、女の子は混乱した。
何がいけないのかもわからない。どうすればいいのか聞いても反応がない。
ただ緩慢と、クラスメイトの一人という在るとも言えないつながりだけが空虚に残って、それでも女の子はまだ皆の友人であると思いたかった。
恥ずかしくても勇気を出して尋ねたことがあった。
「もう、しないよ。怖いことしない。わからないけど、私、怖くないから」
「…………」
グループの面々が顔を見合わせて難しい顔をする。
と言われても。
今更もう無理なのだ。
彼女たちのグループはもうその女の子無しで綺麗に循環している。うまく調和が取れている。夏頃に感じた日常の倦怠感も一過性のことにしてとっくに失せ、今はもう別の問題点を抱えていてそのことに忙しい。問題点とは己の人生に向けて、私立に入る子は受験のために勉強が忙しいし、そうでなくても冬には楽しいイベントに満ち満ちて忙しい。
そこにあえて、こんなややこしいムードを持ち込んでこられること自体がもう迷惑なのだ。
はっきり言って、めんどくさいのだ。
いなくなってほしいのだ。
そんな風に一度壊れて、別の元で回り始めたサイクルは元には戻らない。戻し難い。
女の子は訴えたが、同様に彼女らも頑なに拒み続けた。
そうした決断を自分たちに委ねられているというのも、はた迷惑な話ではある。
なぜって。彼女たちはすでに態度で答えを表明している。普通ならばそれを悟るなりして、ひっそりと関係を終わらせ、次の居場所を探し始めるだけのこと。
人は皆、出来るならばそれがどんな決断であれ衝突を避けたいと思うものだし、彼女たちの態度は決して間違いとは言えなかった。
「……もう諦めてさ、自分からいなくなってくれたら、一番いいのにね」
「ほんとそれ」
「それを解らないから、こうなってるのに……」
「ほんとそれ」
殊更、少女たちは頭を抱えた。
「はぁ……空気読んでほしい」
いっそぶちまけてしまえば解決できること。
大人になれば例え多少の痛みを伴ってもそうした決断を下す方がよほど容易いと経験から積めることでも、まだ幾許もないといえる少女たちに、その判断は難しかった。
例の女の子はますます塞ぎ込んだ。
その友人たち以外の人でさえ、無視されたら? いないかのように扱われたら? そのように考えてしまう。女の子の心は耐えられない。
「おはよう」
「おはようっ! 昨日さー……」
そんな会話一つも交われない。
自分に言われているわけではないことだけは確かだったから。無理に入っていこうとすれば、そこでやはり齟齬が生じるかもしれない。
彼女たちに負担をかけている、その想像力が女の子にないわけではなく、その経験を積んだすえ、彼女はパブロフの犬と呼ばれるような心理状況に陥り、ついに何もできなくなった。
集団から弾かれた人間が元に戻ることは、そこの代表的な人間が手を差し伸べるような歓待を示せなければ実のところ非常に難しい。
自分から勇気を持って入っていこうにも周囲からすればどうしたって後ろ指を差されるような異物なのであって、それを面倒だと思わせないような巧みな仲立ちが必須になる。
しかし、その優しさもないとすると、外側の者が自分でこの仲介をやる他なく、その気遣いから余計に愚直になるのだ。
例えばかつて自分が輪に加われていたときを上回るようなインパクトに偏執的になる、とか。
第三者が気付ければよかった。
いや気付いていないわけがない。
だから、これは、失われた優しさの問題だった。
誰かがほんのすこし優しければ、なにか、変わったかもしれないね。
けれど、その優しさが、人にはなかった。
だから。
洋風のおべべを着せられて、身なりだけはお姫様。
その手をとって踊らせるように動かしながら、女の子は一人、誰もいない部屋で、二役を話した。
自分とブキミちゃん。
声色を変え、顔つきを変え、自分ではない誰かを、傍らに居続けた人形の心を、自分に取り憑かせるように。
「みんなをもっと驚かせてやりたいな。楽しませてあげたいな。だって、最初驚いてもらえたとき。あんなに嬉しかったことは他にないもの。『ねぇ、なにかもっと凄いことをしよう? そうすればまた一緒に遊んでくれるよ!」そうだね。じゃあ、こうしよう。今まではみんなが家にきてたでしょ? 「だから。今度は』」
ぴんぽーん。
呼び鈴が鳴って、母が席を立った。
しばらく戻ってこなかった。
時計を見ると五分経ち。あれ? と思いつつも、その子はみかんを食べながら父とリビングでテレビを見ていた。
十分がすぎて、
「なにやってんだ?」
父が先に立ち上がって、廊下に出た。
とたんにびしゃっと何かが散って、それが廊下に通じるドアのガラスにへばりついた。図工の時間で先生が言っていたドリッピングのようにへばりついた。
赤いそれが暗い廊下の側に滴るのが見えて、その子は声を漏らした。
「おとうさん?」
返事はない。
テレビの笑い声だけがよく響いていた。
何が起きているのかわからない。
けれど、何かが起きていそうなことだけは確かだった。
おかあさんはいつ戻ってくるのだろう?
どうして戻ってこないのだろう?
おとうさんもいなくなった。
自分で確かめねばならない。
意を決して廊下に通じるドアを開けると、嗅いだことのない臭いが鼻についた。
最近ではテレビも表現がぬるくなったからこんな光景は画面越しにだって、作り物だって見たことがない。いや、ある! アニメや漫画でなら、見たことがある。
二階にあがる階段の麓。
細長い廊下の一面に赤い絵の具が滴っていた。
明かりのついていない暗い廊下のその上に、まずおとうさんが。それから、玄関前のマットの上に誰かがうずくまっている。
「おかあさん?」
恐れていた何かが起こってしまって、うずくまって丸くなって、無惨に血反吐を垂れ流し沈黙しているその誰かの向こうに小さな影が見えた。
玄関が空いている。
目を凝らしてよく見た時、その玄関先から漏れた月光が影を明るみに照らしだして、その子は全身がすくみあがった。
人形だった。
周りには何もいない。あの女の子もいない。
それなのに独りでに立ち上がって、その手には赤く血塗られた出刃包丁が握りしめられていた。
その足元には転がっているのはおかあさんだ。
おかあさんが物言わぬ死体になって、漫画で見たような無惨な姿で血を漏らしながら転がっている。
七福神のような笑顔を月下に浮かべ、甲高い声で言いながら人形は、
「ブキーミちゃん、ブキーミちゃん。あっそびまっしょー!」
逆手にもった包丁を振り上げながら走ってきた。
「あははははっ! 次はお前の番だっ!」
◇
翌日の早朝。
まだ日が昇り切らないうちから例の女の子の教室ではクラスメイト全員がそろって席につき、朝のHRを始めていた。
「起立、礼!」
例の女の子の席で人形が立ち上がって言うけれども、誰一人立ち上がる者はいなかった。
先生でさえ教卓に伏せてしまっている。
そんな中で女の子の席に立つ人形だけが甲高い声ではきはきと喋った。
「おはようございます! 着席!」
しかし、それだけ言うと人形も糸が切れたようにぱたりと倒れた。
◇
当時、駆けつけた警察官は中の様子を見るなり、皆、唖然としたという。
子供たちの血が飛び散って足の踏み場がないほどに一面、赤い。
クラスメイトは皆、滅多刺しにされ、臓物が漏れ出てしまっている遺体、四肢が途切れている遺体、首がない遺体が多く散見された。
最低でも四十八個以上にのぼる断片的なそれらのパーツは大抵机の間に転がっていたが、首だけは丁寧に机の上に置かれていた。
担任の四十代男性教師も教卓にうつ伏せになる形で死んでいた。おそらくそれが最後だった。というのも、男性の頭には凶器と目される出刃包丁が突き立っていたのだった。
それから……これが殊にこの件を奇妙にさせているのだが……赤ん坊が遊ぶようなソフビ人形が一体、見つかっている。それはある女生徒の机の上に横にして置かれていた。
まさかとは思うものの、物的な手掛かりは今のところこれしか見つかっていない。
この人形の持ち主にして、この席の女の子。
おそらくは……彼女が一人でこれをやったのだ。
そのような見解が大半の捜査官の意見を占めたのだが、事件から数年と経過した今なお、その女の子は見つかっていない。
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