桃源郷
僕は茨城県に住んでいた。周りは田畑が広がるド田舎とまではいかないが少し行くと農村だった。僕の家は団地だった。兄弟は3人弟、妹そして僕だ。そんな僕は小学校に入ると世界が変わった。「僕は生まれつきの才能があります。それは目がとてもいいことです。家族も友達も学校の先生もそれだけは褒めてくれます。ですが、僕は頭が悪いし、運動もできません。目の良さだけが僕のすべてです。」教師にこんな文章を書かされて、テレビ局に提出したのがきっかけだった。テレビの人はすぐに来た。お笑い芸人なのだろうその人は君凄いねと言ってくれた。先生も家族も友達も地域の人も凄いと言ってくれた。新聞にも載ったし、なぜか賞状も貰った。普通な顔だったが、何人からも告られた。お小遣いもたくさんもらった。毎日が楽しかった。とても楽しかった。あの時の日記はこんなバラ色の人生を綴っていた。確か2か月くらい続いた。その後も医者を名乗る人や海外からも取材が来た。
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