生贄にされたまま終わってほしくない! 続きが気になる素晴らしい作品です

 文明開化と呼ばれる時代の、漁村。
 主人公の少女、凪は、家族を失い、引き取られた家でひどい目にあわされていました。
 凪が亜麻色の髪に榛色の瞳をした、ハーフだったからです。

 凪の父は、船が難破してこの浜に流れ着いた大瑛帝国の商人。
 だから、一目でハーフとわかる凪は、当時の偏狭な考えの村人たちにいじめられていたのです。

 不漁が続いたある季節に、とうとう凪は大鮫への生贄として捧げられることになります。
 大鮫に生贄を捧げれば、不漁が解消するかもしれないという迷信的な考えがあったからです。

 さんざんひどい目にあわされたあげく、生贄にされて死を覚悟する、凪。
 可哀そうすぎますよね! このまま終わってほしくない!
 もちろん、このまま終わりませんよー。
 凪は龍宮で、大鮫の化身だという青年に出会います。
 彼女の運命はこれからどうなるのでしょうか。

 するすると読めて、情景が思い浮かべやすいです。
 とっても続きが気になる素晴らしい作品です。
 ぜひぜひ、おススメします。

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