理想の兄!!正直羨ましいが、同時に不気味!!
このお話の「兄」の異常さは出現自体のみならず、その後も理想を反映し続ける形で継続的に現れており、常に「兄」の普通じゃなさ不気味さと向き合わなければならないのが厄介ですね。
その怪しみが反映されると「兄」も胡散臭くさくなるわけですが、主人公が不気味な兄を理想としている…というより、理想かどうかに関係なく主人公の思考が勝手に反映されてしまうっぽくて、これまた怖い。
不気味な兄、個人的には大好きです。正体不明の理想の兄が人生に入り込んで切り離せないほどになっているの、羨ましい…!怖いけど。
最後、主人公と兄は笑っているのに不穏たっぷり!!自分が「兄」を兄と思って慕うのも、「兄」が自分を弟扱いしてくれるのも、「兄が理想の兄だから」かもしれない……という不安の叙述が良い!!絶対確固関係性であるはずの「兄弟」が砂上の楼閣のようにグラグラ揺れている感じ、すご〜くドキドキしました!!面白かったです!!
作者からの返信
書き初めということで書きたいもの手癖で書きました。不穏な人外兄を描けていたなら嬉しいです。
ラストまで楽しんで下さり、ありがとうございます。
感想とレビュー、大変励みになっております!
文章が読みやすく主人公の気持ちにも共感できるところがあって、だからこそゾッとする恐怖と切なさを感じました。
兄の存在がもともとあったのか、そうではないのか、自分の精神状態を疑う場面が特にリアルでした。
心を揺さぶられる作品で面白かったです。
作者からの返信
温かい感想とレビューありがとうございます。
語り部の思考や起こっていることの異常性をうまく伝わるように描けていたなら嬉しいです!