俳句46:兜虫木漏れ日までが勝負なり

兜虫木漏れ日までが勝負なり


季語:兜虫



 凡人ワードとされる「木漏れ日」に挑戦した句。誰が見ても木漏れ日の印象は同じなのだから、何か違いを作らなければならない。


 光や風景以外の、木漏れ日がもたらすものは何か? それとも、木漏れ日と相反するものを対比させるのか?


 色々考えて、辿り着いたのが「時間」。


 子供頃に兜虫を捕まえにいった記憶。夜に山には行けず、早朝からスタート。日が高くなり、木漏れ日となるまでが、捕まえれる時間帯。

 それは兜虫も同じで、木漏れ日が出れば子供達は帰ってゆく。何匹捕まえたかの勝負でもあり、子供達と兜虫の勝負でもある。

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