俳句44:白黒の紫陽花もまだ艶やかに

白黒の紫陽花もまだ艶やかに


季語:紫陽花



 カクヨムの中でも多い、紫陽花の俳句に挑戦。雨や傘、色の描写が多いが、類想にならないように逆を詠んでみる。


 発想は単純かもしれない。紫陽花の色を消し、白黒の紫陽花にしてみる。それだけでも、カクヨムの中では類想ではなくなる。


■白黒に写る紫陽花の彩り


 白黒写真になっても、紫陽花の彩りを感じられるといった感じの句。「白黒」としたから、敢えて「彩り」と最後に入れてみました。

  でも音数合わせに見えてしまうので、何故白黒の写真になったかの情報を入れる。


■白黒の紫陽花となる遺影かな


 遺影の人物と一緒に写っているから、紫陽花は白黒になってしまった。しかし白黒=遺影は、ベタな発想過ぎるし、誰でも想像出来る内容になる。だから、遺影という言葉は必要ない。


■白黒の紫陽花もまだ艶やかに


 普段は「艶やかな」は使わないようにしている。「紫陽花」からイメージ出来る言葉を入れても、繰り返しの説明にしかならない。しかし、艶やかにの後を想像する余韻として、入れみました。


 遺影に写る、白黒の紫陽花。白黒となっても貴女の記憶は紫陽花のように艶やかに蘇る。今年も紫陽花は、元気に咲いているのだから。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る