第20話 アニタ、負ける
俺たちは、ベンの仲間の少女2人と俺とアニタの4人がおとりとなる作戦を立てる。
1人に3人の少年が見張りについて、少女2人に犯人が来た時はおとなしく攫われ犯人のアジトを発見する。
俺とアニタの場合は犯人を捕らえてアジトに案内させる計画だ。
俺とアニタは街娘に見えるように服装を変える。そして4人は犯人が出そうなところを歩く。
これまでの調査で表通りから1本入った裏通りで人目の無いところで犯行が行われている。
アニタが歩いていると3人組の男が行く手を塞ぐ。
「お嬢ちゃん、獣人か。かわいいねー」「私に何の用。」
「お兄さんたちと一緒に来てもらうよ。」「それは無理よ。」
アニタは正面の男に殴り掛かる。男は後ろに飛びながらアニタのこぶしを受け止める。
「お嬢ちゃん、力あるねえ。でもそれだけだよ。」
男は受け止めたこぶしをひねるとアニタは宙を舞い地面にたたきつけられる。別の男が言う。
「商品なんだから傷付けるなよ。」「分かっているよ。白い悪魔と言っても剣が無かったら大したことないな。」
アニタは起き上がり、再び殴り掛かるがかわされ、当て身を受けて気を失う。
気を失う最中アニタはまだまだ無力な自分の力を思い知らされる。
見張っていた少年の1人が仲間に知らせに走る。そして2人の少年が男たちを見張る。
アニタは麻袋に入れられて男たちに運ばれる。男たちはジニアス商会の倉庫にアニタを運び入れる。
ジニアス商会は奴隷も扱っており、最近赤字経営から黒字に転換して大きくなっている商会である。
倉庫の中には檻が並び中には奴隷たちの他、少女が入れられた檻もある。
アニタは特に頑丈な檻に入れられる。
俺は少年からの連絡でアニタが攫われたことを知る。しかも犯人は、アニタのことを知っていて襲ったようだ。
これはこちらのことがばれていると考える。アニタの行先を突き止めた少年2人が帰って来る。
俺は少年に案内させて倉庫に向かうことにする。そしてベンたちには騎士団を呼んでくるように頼む。
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