第11話「新しい家族」
次の日朝起きてみるとベットにはルナしかおらずテラが居なくなっていた
私は急いで服を着替え探しに行く準備をしていると1回から何かを切っている音が聞こえてくる
1回に行ってみるとテラが置いてあるナイフでパンを切っていた
また当たりを見渡すと私がサボっていた洗濯と部屋の掃除が終わっていた
「え?掃除してくれたの?」
「はい、メイドがする仕事はほとんど奴隷商で学びました」
まさかそんなことができるとは思っていなかった
今は朝食を作ってくれているらしくパンを切っている
「あれ?1人前しか作ってなくない?」
「はい、私とルナは朝食を食べないで生活してきたので大丈夫です」
「大丈夫じゃない!今すぐ同じものを自分とルナに作りなさい」
「いや、でも本当にいいんですか?」
「いいのいいの、いっぱい食べて」
しかしテラは魔法がまだ使えないので火が無い
私はテラの隣に立ちナイフでお肉を切る
フライパンはないので直接火魔法で焼く
目玉焼きを作りたいが焼けるようなものがない
油はお肉の脂身を焼けば問題ないけど平たで耐熱のものが無い
今度買いに行かなければ
私は考える、テラが今頑張ってパンを切ってるナイフは我が家で1番大きいサイズだ
私はテラにナイフを借りる
代わりに使っていたナイフを渡した
ナイフであってフライパンでは無いので気をつけなければ横から卵が落ちてしまうのと洗うのがめんどくさい以外の問題はない
私はキッチンにある釜戸にナイフを置く
サイズ感は完璧だ、お肉の油をナイフに直接塗り火で温めて卵を割る
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目玉焼きは結果的に成功し、朝からパンの上にお肉と目玉焼きを乗せて食べるという豪華なご飯になった
今日はテラとルナの冒険者としての身分と武器あと魔法の練習をしようと思う
食べ終わったあとに私は服を着ているとテラとルナは見ながら私を見ながら待っていた
なんで服を着替えないのか気になって聞いてみると服がないらしい
すっかり忘れていた
最初は服屋に行こうと思う
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服屋に入り2人に似合いそうな服を探す
と言っても私は服を選べないので2人に選んで欲しいのだが私の後ろに立って動かない
「好きな服を持ってきていいよ、私が買ってあげるから!」
そうゆうと後ろにいた2人がすぐにお互い色違いの1着の服を持ってきた
私としては3着ぐらい持ってくると思ったがさすがに少ない、私は2人が選んだ服と全く同じものをもう1着買った
「テラとルナは着替えてきな」
私は部屋を貸してもらいそこで着替えてもらう事にした
その間に収納魔法の中を少し整理する
昨日迷宮に行ったから整理はされているが服を2着入れるぐらいのスペースはまた広くなっていたので多分スキルレベルが4に上がっていると思う
服の着替えが終わったテラとルナは一般的なデザインで動きやすそうな少し大きめのズボンとシャツそして防御の為の上着を着てきた
私としてはスカートでザ可愛い系の服で来ると思っていたが想定外だった
服と寝る時に着る寝巻き、靴も追加で買い服屋を出る
服と靴をしまおうとするとテラが持ちますと言ってきたが負担を増やしたくないので私が持ってると言いはった
持つと言っても収納魔法に入れるので重さは無い
「ご主人様は変わってますね」
「そう?これが普通だも思うけど?」
「その考え方がですよ」
そんなことに言いながら次は武器屋に来た
入ってすぐ店主が来てくれた
「今回は何が欲しんだい?」
「今日はこの子達の武器を調達しに来ました」
「スキルとかは見たか?」
言われてみれば見ていなかった
私の奴隷だけどここは命令にはしたくない
やんわり伝える方法があるか考えているとギルドのカウンターのお姉さんに私の方でも見れることを教えて貰っていた
しつれいしまーすと心の中で言いながらテラとルナの見るとテラの方は料理系、家事系のスキルで特段高いものはないが平均2ぐらいはある
魔法系のスキルは無い
いわゆる生活魔法と言われる系統のスキルも無いので単純に教えてもらってないだけの可能性がある
一方ルナのスキルは家事系のスキルは一切ないが戦闘系のスキルが少しある
何より驚いたのは剣のスキルが3まである事だ
狩などに出ないとここまでは上がらないので奴隷商の所で誰かに教えて貰ったか教育の一環かは分からないがあるなら使わない手は無い
「テラは戦闘系のスキルは一切なくルナの方は剣のスキルがありました」
「そんだけかァ?お前が見れる情報はかなりすくねェな、お嬢ちゃんたち手を出してみ」
私が背中を押しながら手を出させるようにする
すると店主は2人の手を揉み始めた
傍から見たら確実にやばい人なのだがこの人はこの国屈指の鍛冶屋なので大丈夫と思う
時間はあまりかからなかった
握り終わると蓄えた顎髭を触りながら裏に行った
そこから少し待つと箱を抱えながら来た
箱の中には無数の剣と数本の杖の様なものを持ってきた
杖は初めて見るがハリー〇ッターの様な小さい杖ではなく異世界にありがちな体ぐらいのサイズの杖だ
箱の中から選んで渡してくるのかと思ったが私に箱ごと渡してくる
「ここにあんのは全部俺の弟子が作ったもんだ、品質には問題ねぇが見習いって立場だから上手く売れんくてなぁ、割引してやるから買ってくれねぇか」
「売れないから買ってくれと…?」
「品質は問題ねぇ、この俺が保証する」
「試してみるね」
と私はおもむろに中から2本取る
1本を机の上に置きもう一本を置いた剣に向かって振り下ろす
両方ともいい剣ならどちらも折れず逆にどちらかが折れてしまう
魔力闘気を使い本気で剣を振り下ろす
ガキンッ
鈍い音を立てながら両方の剣を見る
まず持っている剣だが折れる所か傷1つ付いてない
そして置いた剣を持ち上げてよく見るがこちらも傷1つ付いていない
「こんないいものを全部割引していいの?」
「あぁ、売れないぐらいなら安くしてでも使える人に使われてやった方が剣も喜ぶ」
「剣は全部買うね、杖の方はどうするの?」
「こいつも弟子が作ったんだ、剣と一緒の理由だよ、良かったら使ってやってくれ」
杖の方の品質も確かめたかったが杖で魔法を使った事が無いので比較が出来ないのと剣の方で品質には問題ないと思ったからだ
「これは全部いくらでくれるの?」
「剣の方は一本で金貨一枚、杖の方は金貨一枚と銀貨五枚でどうだ?
箱ごと買ってくれるなら金貨30枚で譲るぞ」
そう言われ私は剣の数を数える剣は30本杖の方は10本入っている
これを普通に買おうとすると金貨45枚必要になるので私は意を決して全部買うことにした
「なら箱ごと買おうかな」
「毎度ありぃ」
私はギルドカードを取りだし店主に渡す
クレジットカードのような機能として使うためだ
返された時には金貨30枚が減っていた
私は箱を収納魔法に入れようと思ったのだがさすがに入りきらなかったので手に抱える
テラは率先して箱を持ってくれようとしたがさすがに持てなさそうだったので中からテラのお気に入りの1本を持ってもらった、ルナも持つと言ったので中から1本取り出すのかと思ったが2本取りだした
「2本持つの?」
「ルナは2本がいいのー」
「お嬢ちゃんルナって言うんかぁ、ならルナちゃんにこの剣帯を差し上げよう、こいつぁ剣を2本持てるんだが2本もいらないちゅうことで売れなくてなぁ
サービスだから気にせず持ってけ」
と、ルナは腰に剣帯をつけてもらい上機嫌だ
2本も持てるのか気になったが意外と軽々持ち上げている、魔力で強化してるから素で持てるかのどっちかだ
箱を持って帰ろうとした時
「おい、シオリ嬢ちゃん」
私は急に名前を呼ばれてびっくりした、教えてないはずなのに
「私名前教えましたっけ?」
「いや、教えて貰ってないが国王に聞いたのさ、お前にやりたいものがある」
私が近ずこうとすると店主は私を手で静止して何かの箱を持ってこっちにきた
私は渡された箱の中には指輪が2つ入っている
「これは?」
「これは最近王都で出来た真力を貯めて置ける指輪だ
王様に再現出来るかって言われて色々やった後だから売れないがまだ使えるからどうしようかまよっていたんだがお嬢ちゃんの奴隷が二人いるならうまく使えると思ってな」
「でもこんないい物を私たちが使って良いの?」
「あぁ、俺はそいつを使いこなせないのと誰かにあげるとなると裏社会などに流されそうでこわくてな」
確かにこんな良い物を不特定多数の人にあげるより王様と面識がある私に渡すのが無難だと思った、しかし私が裏社会に流すかもしれないのに渡してくれたからには信頼に応えたい
「シオリ嬢ちゃんの魔力がどれぐらいあるかは知らんがこの指輪は俺一人分の魔力が入ると思ってくれ」
軽く魔力を流してみるがそこが見えない
これ以上入れると私が魔力切れになってしまうのでやめておく
私たちは買った剣が入っている箱を家に置いたら次はギルド本部に向かった
ギルド本部でテラとルナの身分を確保するものを取るためだ
奴隷は無くてもいいらしいのだが私は人間的に生活して欲しいので取る
奴隷のギルドカードは案外取るのが簡単だった、私のギルドカード情報に少しだけ情報を追加するだけで終わったのだ
できることは基本的には変わらないのだがカードを読み取られた時に奴隷という事が出てしまう
残念ながらこれは消すことが出来ないので諦める
もうすることは終わったので家に帰り魔法の勉強でもさせようと思い帰り道2行くと見慣れた人が居た
「あれ?シオリちゃんじゃん!」
「ニニ先輩お疲れ様です、今日は何を?」
「今日はこれの点検、ほら明日護衛の仕事あるし」
ニニ先輩は自分のレイピアを指差しながら言った
「その二人は?」
「迷宮探索をしていた時にたまたま見つけて助けた奴隷です。」
「ふーん、その二人は学校に入るの?」
「入れる予定は無いですけど、入りたいなら入れます」
私はテラとルナを見る
ルナは自分の剣を見ているだけだったがテラは露骨に嫌な顔をしていた
「多分学校には入れないと思います
読み書きぐらいは覚えてほしいので勉強はさせますけど…」
「なら私が使わなくなった教科書あげるよ」
---
その後私たちはニニ先輩についていき教科書を受け取った後魔法の練習を始めた
練習と言っても生活魔法と言われる基礎的な魔法の練習だ
この世界での生活魔法は主に火と水の二種類の基礎が生活魔法とされている攻撃は使えないが最低限使えると便利になる
テラは水の生活魔法は直ぐにコツはつかめたが火の生活魔法はできそうにない
「今からテラの魔力で火の生活魔法を使うからコツを覚えてね」
私はテラの肩に手を置き魔力を同期させて一瞬だけ魔法を使う
初めてやったが上手くいってよかった
その後テラは火の生活魔法を少しだけ使えるようになった、1回でも感覚を掴めばあとは練習するだけでできるようになる
ルナは魔法が苦手なのか生活魔法全般使えない
必須級の火と水は感覚同期で教えようとするがルナの魔力が私の魔力と違っており上手くいかない
何か私でも似たような波長の魔法を探してみるが何一つ上手くいかない
「うーん、ルナは使えるようになりたい魔法とかある?」
「魔力闘気!!
魔力闘気が使えるようになりたい!」
後でテラから教えて貰ったがルナは奴隷商によく来ていた人に剣技を教えて貰っていたらしい
魔力闘気も教えて貰えるらしかったが買われてしまい教えて貰えなかったから数ある
魔力闘気は感覚同期しても上手くいかないので実際に見せる
私はいつも通りに魔力闘気を使う
ルナはそれを見て自分でも同じような事をしているのか気合いを入れて踏ん張っている
私でも時間がかかったので長くて3日はかかる予定でこれからの日程を組もうと思う
が目の前でルナが魔力闘気を使えるようになっている
魔力量はまだ少ないのかすぐに解いてしまったが今のは魔力闘気だ
「できたぁー!」
そう言ってニコニコしている
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晩御飯を食べ私は寝ようとしているとテラは魔導書を読み漁り、ルナはすぐにベットに入った
私も今日は驚きが多く早めに寝室に行こうとして扉を開けるとひとつ買い忘れてしまったものがある
ベットを買い忘れたのだ、明日帰りに買ってこようと思いベットについた
転生少女の異世界冒険譚 白井あや @shiroi-aya
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