第15話  収束 2.


じぶんはいま明石市大久保にある牧田精機神戸支店で総務課長をしていることを話す。

総務課長なのにどういうわけかサービスに出されていることも、、


「今明石にいるんだぁ、、伸二くんってさあ、、たしか無線か何かやりたかったんだよね?」


「よくおぼえていたね、、中学2年の時に例の児嶋淑子の件でその取り巻きに制服燃やされてから3年の1学期半ばまで自宅待機だったけども、、で、進学はあの中学から滅多に行かない北工にしたのよ」


こくこく

「ごめんね、、伸二くん幼なじみなのに寄り添えなくて、、あ・・恵さんいたかぁ、、

そのあとだよね、、こんどは京香さんの実家がだめになってその処理で。。ってお母さんからきいたよぉ」


そおだよ、、あのときは恵まじえてもめたよ、、

恵は暴走しようとするしさあ、、

ただ・・もうすこしやりようがあったんじゃねえか?と思うのよね。


なにもかもいやになって逃げ出したことを綾乃ちゃんに話す。

それと、、いままでどんなことをしていたのかを小一時間綾乃ちゃんに語ったよ。


「そんなことがあったんだ・・・つらかったんだね、、わたしのことは話せないけど、、

いやなことおもいだしちゃうし。。ごめんねしんじくん、、

ゆっくりしていって。。。直子ちゃんとかとたまにあうの?」

「いや、、アメリカ赴任前はたまに会っていたけどさ、、上田に転勤になったときになおちゃん結婚して式に出たけどさ。もう何年も会えてないよ。。

いまは年賀状が来ているぐらいだし。綾乃ちゃん、、、あえてよかった、、、」


、、、うれしいよ、、伸二くん、、、

あえてことばにしなかったけど、、伸二くんにはつたわったみたい。


翌日、てもちの現金が少なくなったのでATMである程度下ろしておいた。

そのあとアンテナが設営できそうな場所をさがして運用し宿に戻ってたまりにたまったログをリブレットに入力していく。

OSはWindowsではなくLinux系のUbuntuに入れ替えており、ログについてはLibreOfficeにて、、、Linux系のいいログソフトがみつからないのよね。


ふとおもったんだが、、

ここで綾乃ちゃんの会えたのって。。。なんかの縁なんですかね?

なおちゃんからあのとき御殿場線で聞いて知っていたのに動けなかった、、、

その後子供ができて入籍だったんだよね。

子宝には恵まれたけど、、、、なんだったんですかね自分の人生ってさ?


これで明石に帰ったとして、、、

処分は決定事項だけど。。。


退職かあ~


退職金マシマシ早期退職募集はいまやっていないし、、、

家のローンってあと何年よ?


あと、、真理ちゃんの学費だよ。

国立工学部とは言っているけどさ、問題はどこの大学なのか?による。

すなわち、、、仕送り費用と。。。あ~あ~であるな、、


と考えるとむつかしいんよね。


その晩は夕食後に近くの酒屋で買ってきたビールを適当に飲んで寝ることにした。


和田山滞在3日目

3日目は和田山からちょっと足を伸ばすことにした。


播但線にのり竹田で降りて竹田城に行くことにした。

とあるCMで取り上げられてから有名になったという。


そうなんですが、、一度も来たことないのよ。。。

今日は無線機は宿に置いておきました。

そういうところにそういうのは無粋でしょ?


1月から2月末までは安全をみて冬期休業となっているが、3月なので入ることが出来る。

竹田駅から徒歩で20分ぐらいとか。



竹田城から戻り、戻った早々綾乃ちゃんに呼び止められ、、

 

「伸二くん、、恵さんのところに帰ってあげて、、しんぱいしているとおもうし。恵さん、、まっているとおもうよ」

「それとさあ、、伸二くん・・帰っても居場所がないっていうけどさ。。そんなことないんだよぉ」





その翌日、玄関で綾乃ちゃんに見送られて和田山の駅に向かった。


はやく帰ってあげないと・・・


それと、、、



また会おうね、、こんどは家族でくるからさ。。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る