第91話 パチスロ
「汁を出しに行きたい」
「何? やらしい事?」
センター試験が終わって束の間の平穏。
すぐに受験が始まるが、ホッと一息ついた高校生もいる事だろう。
俺はこの空白の時間を狙って、汁を出しに行こうと思う。梓がやらしい事と勘違いしてるが、そうじゃない。
「脳汁を出しに行こうかと」
「なるほどね」
パチスロにでも行こうかと。一応18歳ですし。高校生は行ったらダメなんだっけ?
まぁ、万が一年齢確認されたら免許証を出せばいいっしょ。別にお金が欲しくて行く訳じゃなくて、演出を見て脳汁を放出させたいだけだし。
「それならゲームセンターで良くないかしら?」
「どうせなら最新機種を打ちたい。この時代は面白い機種が多いんだ」
押忍◯、秘宝◯、バジリス◯、G◯D。
鉄◯、北◯、ルルーシ◯、聖闘士星◯。
花の慶◯、ブラックラグー◯、モンハ◯。
もうね。面白い機種がこんなに揃ってるんだ。時代が進むと規制がきつくなったりして、暗黒期を迎える訳ですが。それもスマスロが出たりしてまた盛り上がって。
パチスロでしか得られない快感がある。
まぁ、回帰前はそこまでハマってた訳じゃないが。元からスキルを持ってた事を考えると、それなりにヒキ強人間だったんじゃないかと思ってます。
せっかくスキルもあって、運の能力もある。ここは色々な機種を万枚出して悦に浸るのも良いんじゃなかろうか。
隣の席とかでやられたら、死ぬほど腹が立つドヤ顔離席とかもしてやりたい。
「そうと決まればいざ出陣。軽く変装して、近くのホールへ行ってみよう」
「こんな微妙な時間に行って台は空いてるのかしら?」
現在時刻は14時前。確かに微妙だけど、心配ご無用。そんな大きなホールに行かないし。何かしらに座れたら文句ないのだ。
多分スキルがなんとかしてくれる筈。レベル2がどれだけ優秀なのかは分からないけど。
そして車を走らせて若干廃れた雰囲気のあるホールへ。
「懐かしいうるささだ」
「ほんと久しぶりね」
回帰前は俺に付き合って来ていたせいで、梓もそれなりに詳しい。
懐かしそうに周りを見渡している。
「むっ」
スロットコーナーを歩いてると、ピピンと来た台がある。競馬とおんなじ感じだな。
「じゃあ私はこれを打つわ。打った事もある台だしね。思い出しながら懐かしみながらやらせてもらうわね」
出来れば並びで楽しく打ちたかったけど、両隣はピピンとこない。梓は早速座ってサンドにお金を投入していた。
「あ、俺これにしよう」
少し歩いたところでピピンときたので、座って早速開始。あー音も懐かしいな。
これだけで満足感があるや。
ホクホクですわぁ。期待値あるなぁ。
「私は4000枚ちょっとで終わりね」
「俺もそれぐらい。普通に楽しかった」
19時ぐらいにお互い終了。
二人とも一万円以内に当たって、そこからずっと続いていた。面白い演出もいっぱい見れて大満足だ。なんか滅茶苦茶充実したって感じがする。
「いつか配信しても面白いかもな」
「私達の視聴者層に合うのかしら?」
それもそうだけど。雑食系配信者を目指したい。面白そうな事はなんでもやるスタイルで。なんなら1000℃の鉄球云々も今からやろうか。
なんかあれ滅茶苦茶擦られてたよね。
メントスコーラとか、アルミホイルを叩いて丸めるのとか。引っ越したらそういうネタを先取りしてやっちゃおうかな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
なんかこの話書いたはいいものの、演出の話とかして良いのか分からなくて、めっちゃ端折っちゃった。
この時代は万枚がバンバン出たりして楽しかったですよねぇ。
今のスマスロになってからも、かなり出てるらしいですが。動画で見る程度なのでそこまで詳しくありません。
昔は狂ったように行ってたのにいつの間にか足が遠退きましたね…。
因みに作者は万枚は一度しか経験がありません。やじさんきたさんありがとう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます